導入事例

「楽しい」
「わかって嬉しい」
主体的な学習者を育成する、
学級&授業づくり
- 取材
- 高知県南国市立日章小学校
- 使用製品
- ドリルパーク
- 学年
- 全学年
「自己指導能力の育成」。高知県南国市に位置する、日章小学校が掲げる教育目標です。同校はかねてより低学年時からの特別な外国活動や、カリキュラム・マネジメントを意識した単元構成など、独自の学校改革を進めてきました。今回の取材では、主体的に考える児童育成をめざして、今日章小学校が取り組まれている活動や、その中でいかにICTが役立っているか、松﨑公壽校長先生と上野治樹先生(2年生担任)にお話を伺いました。
導入成果
教え込むのではなく、考えを引き出す。その道具となるのがICT
「意見を発してもいい」。安心感を、醸成するために
松﨑校長先生
本校が掲げる学校教育目標は「『自己指導能力の育成』~ポジティブ行動支援を土台に~」です。その時、その場でどういった行動がふさわしいのか、きちんと判断し、行動できる児童の育成を目標としています。
この教育目標に向かって、これまで「開発的生徒指導・発達支持的生徒指導」「スクールワイドPBS」の導入、英語を軸としたコミュニケーション能力向上など、様々な施策に取り組んで参りました。特に、授業づくりでは、生徒指導の三機能である「自己存在感」「共感的人間関係」「自己決定」を意図的に働かせ、「心の居場所づくり」と並行して「学びの居場所づくり」を大切にして授業づくりを進めています。
意見の発信というのは、学び合える土台がなければできないものです。子どもたちが人間関係の重要さを認識し、瞬間瞬間で自己の存在感を肯定される、言ってしまえば「安心して考えを表現できる」空気感や居心地のよさを学級内でつくっていくことが非常に重要です。先のスクールワイドPBSはまさにそのための象徴的な取り組みで、学校や学級単位でポジティブな行動目標を共有し、教員が子どもたちの頑張りや行動を積極的に褒め、強化していくことで子どもたちの問題行動を減らしていく行動支援の枠組みです。実際に、スクールワイドPBSを取り入れてから子どもたちのトラブルは減少し、児童指導の重点月である6月や10~11月の指導件数は大きく減りました。保護者の方からの問い合わせ、遅刻や欠席数も改善されていて、学習に向かう姿勢や態度は少しずつ改善されてきていると感じています。
上野先生
これら土台となる学級・学校づくりとは別に、授業内でも、主体的に考え、学び合う子どもを育てるアプローチを進めています。特に私が重視しているのは、教員が教え込むのではなく、どうすればねらいやめあてに近づいていけるのか、児童の考えを引き出すこと。つまり、個別最適で協働的な授業をつくることです。
ICTはこうした授業づくりに欠かせない道具です。例えば、児童同士の協働はデジタルで行ったほうがはるかに“見やすい”ですよね。発達段階にもよりますが、児童に手書きのアウトプットを見せ合わせると、「何て書いてあるのかわからない」と、内容を理解する前につまずいてしまうケースが少なくありません。ICTを活用する場合は、デジタルで文字起こしをし、写真やイラストも活用できますから、“内容を伝える”という点でずっとつまずきが減ります。他者参照を授業に取り入れるのは、アナログだけが選択肢だった時代よりもはるかに行いやすくなったと思います。
デジタルドリルの活用が、学習姿勢へ与える影響
上野先生
主体的な学習という点では、デジタルドリルも大いに活躍してくれています。私はその日の授業や単元の内容を復習する目的で、よく授業内でドリルパークに取り組む時間を設けているのですが、特別声をかけなくても、ほとんどの児童が自分からどんどん問題を解き進めています。取り組んだ分だけ、目に見える成果としてポイントが貯まっていくのが嬉しいのでしょう。
ドリルパークは教員側も使いやすいツールです。「リアルタイム進捗」を見れば、どの子がどこで詰まっているのかすぐにわかる。あまりバツが続いているようなら「一緒に解こうか」と個別に声をかけるのですが、そうすると他の児童も「先生教えて」と自分から聞きにきます。誰一人取り残さずに、困っている児童を救いやすいのはとてもありがたいですね。
また、授業とは別に宿題として課題配信を行うこともあるのですが、そうした際は児童の正答率をよくチェックしています。最初にドリルパークを活用したときは、空欄や不正解だらけのまま、解きっぱなしで提出している児童もいました。なので、「バツになっているところは先生にもわかるから、正解するまで頑張ろうね」と呼びかけて、解説を見ながらなるべく自分の力で解いてもらうようにしています。もちろん、学級全体で正答率が低かったときは、授業内で教え直すことも。いずれにしても、児童の努力や理解度が手間なく把握でき、授業や個別指導に反映できるのは、デジタルドリルならではのよさだと感じています。
※ページの内容は2024年12月時点の情報です。
使用製品
ドリルパーク個別学習ドリル
個々に合ったレベル・ペースで、知識の確かな定着や
主体的に個人で学ぶ姿勢を支援します。