導入事例

京都府宮津市立宮津小学校 塩見先生、赤野先生、吉岡先生
道具を選ぶのは児童自身
自律した学びを形づくる
教材のあり方とは
取材
京都府宮津市立宮津小学校
使用製品
ドリルパーク
学年
全学年

明治5年に創立された宮津校をルーツに持つ宮津小学校は、「ふるさと宮津を愛し、心身ともに健康で『生きる力』を身につけた児童の育成」をめざし、自由進度学習の導入や宿題の改革など、先進的な取り組みを進められています。子どもたちの自己調整力を引き出すうえで、ドリルパークをどのように活用されているか、3年生担任の塩見先生、5年生担任の赤野先生、吉岡先生にお話を伺いました。

導入成果
教科書や問題集に並ぶ、児童にとって当たり前の道具

子どもたちにゆだねられる学びの材料

塩見先生
私は3年生の学級を担任しており、授業の最後にドリルパークを活用した演習の時間を設けています。定着度の確認をねらっての取り組みですが、プリントや問題集など紙の問題を使っていたときに比べて、指導にかけられる時間に深みが出ました。アナログで定着度を確認すると、手が進まない児童一人ひとりを直接見ていく必要がありますが、ドリルパークの場合、子どもたちが自分で解説を読んで解き直したり、別の問題に取り組んだりできます。これまでより、子どもたちが振り返りまで自分で行いやすくなった分、一人の児童にかけられるパワーが増えたように思います。

ドリルパークは子ども同士の学び合いも生んでいます。ポイントをはじめ、達成感を得やすいからでしょうか、「僕はここまで解けた」と競い合いながら、どんどん解き進めている子が多いですね。手が止まっているほかの児童に「ここはこう解くんだよ」と教えている姿も見られるようになりました。

また、今年度から試験的に自由進度学習を取り入れているのですが、この自由進度学習との相性のよさも感じています。自由進度学習では、子どもたちが今何を学習しているのか、どの程度理解できているのか、必ずチェックする必要があり、私はこのチェックのプロセスにドリルパークを活用しています。「この単元に取り組んだらドリルパークのこの問題を解く」とチェックリストをつくって、そのリストと解答状況を私がチェックする。子どもの学習状況は一目瞭然で、私も「今日はこのプリントもやってみようか」と、声かけの内容を考えやすい。学習のチェックツールとして、非常に便利です。

宿題に代わる「自主学習」での活用

赤野先生
本校は子どもたちの自己調整力の伸長をねらって、高学年における宿題を改革しています。私が担任している5年生の学級では、主体的に家庭学習に取り組めるように、課題提示をせず、1日60分間、どんな学習でもいいので自主的に取り組むよう指導しています。 自主学習で学ぶ内容は自由ですが、何も示さないのも迷いが生じますので、私は2つの目標を提示しています。一つは、短期的な目標としての小テスト。例えば漢字テストは週に1回、欠かさず実施します。あらかじめ範囲は通知しますので、目先の学習目標として、こうした小テストの対策に見通しを持ち、学びの量と質を調整して、臨んでもらいます。次に、長期的な目標としての定期テスト。私は2~3か月前には定期テストの範囲を通知しており、この定期テストに向けて学習する児童もいます。



何を使って自主学習を進めるかですが、その道具も指定はしていません。漢字の小テストに向けてノートに書き取り練習をする子もいますし、ドリルパークの問題を解く子もいます。ただ、ドリルパークの“ファン”は少なくありません。特によく使う児童になぜドリルパークを選ぶのか聞いたところ、総じてプリントや問題集よりも「勉強しやすい」と答えていました。
例えば、ドリルパークの問題は難易度がちょうどよくて、解説も長すぎないから自力で読みきれる。字を書く手間が不要で、丸つけを自動でしてくれる。それから、解答結果が横並びで表示されるので、「◯がつかない問題があると悔しくて何度も挑戦したくなる」と教えてくれた児童がいました。

一律ではなく、自由に学習してもらうからこそ、子どもたちが前向きに使ってくれるツールがあるのは心強いですね。

子どもたちはドリルパークの特性をよく理解している

吉岡先生
私も赤野先生と同じ5年生を担任していて、自己調整力や自己決定力をキーワードに、子どもたちに向き合っています。赤野先生が話したように、子どもたちが自分でドリルパークを活用できているのは、低学年から中学年にかけて活用が進んでいるからでしょう。早い段階でドリルパークの使い方や特性を知っているからこそ、いざ「自由にやっていい」となったときに、迷わずに使えているのだと思います。

私の授業でも、子どもたちは自分で道具を判断して学習に向かっています。例えば、自由進度学習を行う算数の時間、問題集とドリルパークのどちらを使ってもいいので好きに学習を進めるよう促すと、意外と問題集から取りかかる児童が多いんですね。ある児童に話を聞くと、ドリルパークだとすぐに答えが出てきて解答を覚えてしまうから、まず問題集でじっくり考えてから使いたいと答えていました。ここまで教材の特性を理解したうえで使い分けているのは、ねらい通りに自己調整力を身につけている証拠だとうれしく感じました。



もちろん、ドリルパークを使った場合は、問題を解き直した回数がわかるので、粘り強く挑戦しようとしている様子がわかります。見守るうえではいい参考になりますね。今後も、学び方まで選べる子どもたちをはぐくむうえでの材料にさせてもらうつもりです。

※ページの内容は2024年11月時点の情報です。

使用製品

ドリルパーク個別学習ドリル

個々に合ったレベル・ペースで、知識の確かな定着や
主体的に個人で学ぶ姿勢を支援します。

製品情報を見る

おすすめ事例

導入事例一覧をみる