導入事例
- 取材
- 広島県三原市教育委員会
- 使用製品
- ドリルパーク
「みはらGIGAレボリューション」をキャッチフレーズに、ICT教育環境の整備を進めている三原市。2021年1月から、市内の小・中学生に一人1台クロームブックを導入している。今回は三原市教育委員会 学校教育課の指導主事、柏原先生から、従来抱えていた課題や、導入後の変化などについてお話をうかがった。
- 目的
- 習熟度・理解度が異なる児童生徒一人ひとりに個別最適な学びを提供する
- 課題
- ・20~30%にとどまっている活用率を高めたい
・教育現場の働き方改革を進めたい - 効果
- ・市内の7割の児童生徒が活用
・半数の教員が1日あたり20~30分の業務時間短縮を実感
導入背景・目的
一人ひとりの児童生徒が楽しく理解しやすい学習環境をめざし、
デジタルドリルの全校導入を決定しました
楽しく理解しやすい学習環境をめざして
2020年からGIGAスクール構想のもと、ICT機器の整備を進めてきましたが、翌2021年からはこの環境を児童生徒や教職員がフル活用して、学習を深めていく段階を迎えました。主体的、対話的、深い学びを促す授業実践をめざして、「三原GIGAレボリューション 学ぶ楽しみ、知る喜び、わくわく感が止まらない。」というキャッチコピーを設定。活用計画を作成し、一人ひとりの児童生徒が楽しく理解しやすい学習環境をめざしました。その中で、個別学習を支援するツールについても比較検討を重ねた結果、ドリルパークの導入に至りました。
採用の決め手は学習履歴をリアルタイムで把握できること
ドリルパークを選んだ最大の理由は、学習履歴を確認できることです。教員が画面上で児童生徒一人ひとりの学習状況と理解度を把握できるので、個別最適な学びを提供する素地が生まれると考えました。例えば自習時間にドリルパークを活用した場合、教員は児童生徒の取り組み状況をリアルタイムで把握できます。宿題提出のチェックやコメント返信なども容易ですし、児童生徒と教員の双方が、直感的に操作できる使いやすいデザインも、選択の理由になりました。
課題
市の予算を投入するからには、
コストと質の両面を満たす教材を選ぶ必要がありました
機能とコストを満たすAIドリル教材
他の業者の製品にも、子どもにあわせて出題してくれるAIドリル教材があったため、比較検討を行いました。児童生徒一人ひとりの習熟度・理解度に合わせて自動的に出題してくれるAIドリル教材は、基礎基本の定着に効果的だと考える反面、費用面で折り合わない点が課題に。その点、ドリルパークは必要な機能とコストをともに満たしてくれると考えられたため、採用に至りました。
問題の「質」の高さはベネッセならでは
問題の「質」という点において、ベネッセに信頼を置いています。教員自身の経験や工夫に、ベネッセの問題作成のノウハウとデータが加わることで、全体的な質の底上げを実現できればうれしいですね。児童生徒が問いを読み解き、自分の考えを伝える力を伸ばすためには、問題の「問い方」が重要。ドリルパークの応用問題の質が、今後ますます高まっていくことを期待しています。
導入成果
児童生徒が問題を解く楽しさを実感。
教員も授業外にかかる時間の短縮を実現できました
一人ひとりの理解度に応じて出題してくれる
実際に使い始めてみると、児童生徒はすぐに操作に慣れて、自分のペースで楽しんで解いています。次々と難しい問題に挑戦したい子も、つまずいた問題を克服したい子も、それぞれに合った問題に取り組めるのがいいですね。また、問題を解くとポイントがもらえる仕組みが児童生徒のやる気を高めています。問題が解けてうれしい、解くことが楽しいという感覚を、教室中の児童生徒が実感できていると思います。
1日あたり平均20~30分の業務時間短縮が実現
三原市教育委員会が2022年1月に実施した教員へのアンケート調査では、「漢字の書き順の指導も自動でできる」「学習履歴の把握が可能なので個別指導に活かせる」「児童生徒の学習意欲が向上する」などの意見をもらっています。また、導入前はプリントの準備に手間がかかり、提出後の丸付けにも時間を取られていましたが、プリントが不要になった上に自動丸つけ機能のおかげで採点時間が短縮。同じくアンケートの回答から、1日あたり平均20~30分の時間短縮につながっているという結果が出ています。教育現場の働き方改革を推進するという点でも、より一層活用していきたいですね。
ベネッセのサポートで活用率が向上
ドリルパークを導入した当初、ベネッセからの報告では20~30%の活用率でした。そこで、ベネッセの担当者に相談して活用の手引きとなるシートを作成。朝学習、自習時間、放課後など、活用するタイミングに応じて機能を紹介することで、現場での利用を促したこともあり、日常的に活用している児童生徒は徐々に増え、現在70%を超えました。現在も定期的な資料作りをはじめ、無理をきいてもらっています。ICTの運用を加速できた一因として、ベネッセのサポートも挙げられると思います。
全ての児童生徒が自ら学びを進めていくことができるよう、今後は100%の活用を目指していきたいと考えています。
今後の展望・期待
効果的な活用事例を学校間で共有して
児童生徒の学力向上につなげていきます
ICTが苦手な教員にも効果を実感してもらいたい
コロナ禍以前では考えられないほど、ペーパーレス化が急速に進みました。持ち帰りの宿題もクロームブックに移行し、今は端末で課題に取り組むのが当たり前になっています。しかし、教員の中にはICTに対する苦手意識がある方もいます。現場でどれくらい導入・運用が進んでいるか、月次で活用率を追っていますが、現場からは「授業の予習に活用できる」「自習準備が楽になった」といったアンケート回答が増えてきました。苦手意識をもつ教員にもPCを開いてもらうために、ドリルパークが簡単に使えること、子どもたちの反応が変わることを継続して伝えていこうと思います。
さらなる学力向上につながる活用を模索したい
ドリルパークの活用が学力向上の数値に表れてくれば、導入はさらに加速するでしょう。学力向上につなげるために、ドリルパークをどれくらい意識して使うかが今後の課題です。たくさんのコンテンツの中から、「明日の授業でどれをどう使えばいいか」をイメージできるくらい浸透させたいですね。そのためにも、市内の学校間で良い事例の情報を共有していくつもりです。
※ページの内容は2022年7月時点の情報です。
使用製品
ドリルパーク個別学習ドリル
個々に合ったレベル・ペースで、知識の確かな定着や
主体的に個人で学ぶ姿勢を支援します。