導入事例

京都府木津川市立相楽台小学校 金谷直輝先生
ドリルパークと支援員が
子どもたちの自律した学習と
ICT活用の深みをもたらした
取材
京都府木津川市立相楽台小学校 | 金谷直輝先生
使用製品
ドリルパーク
学年
全学年

木津川市立相楽台小学校は、京都府の公立小学校です。ドリルパークを導入し活用を深め、現在は持ち帰り学習や各学年の特性に合わせた授業活用など、様々な学習にドリルパークを用いています。
活用のカギは、シンプルな活用からツールに慣れていくこと。そしてICT支援員のサポートだったと、教務主任の金谷先生はお話しされました。拝見した5年1組の授業での活用内容に加えて、校内全体の活用状況やICT利活用・支援員への想いについて、詳細なお話を金谷先生と支援員の佐藤さんに伺いました。

導入成果
ドリルパークが与えてくれた、ワクワクと快適な指導

授業でも、家庭学習でも。全校に広がるドリルパークの活用

金谷先生
今日は5年1組の授業を見学していただきました。授業で扱った単元は「メダカのたんじょう」であり、メダカのオス・メスの区別や顕微鏡の使い分けについて学ぶ範囲です。担任の神代先生は授業の冒頭で目当てを説明し、動画と口頭、黒板、プリントを使い分けながら、単元の内容を解説。前時までの内容を含めて、丁寧に振り返っていきました。そして、最後に知識の定着をねらって、ドリルパークの問題を演習。子どもたちは「待っていました!」と言わんばかりに、思い思いに問題に取り組んでいました。



こうした、その日の授業の内容の定着のためにドリルパークに取り組む活動は、5年生ではごく普通に見られます。また、早く課題が終わった子が自主学習として取り組む活動も多いですし、理科や社会、国語、算数の問題を宿題にすることも少なくありません。

他の学年でも、ドリルパークの活用は活発。各学年団が自立してドリルパークの活用を深めています。例えば、2年生は授業内での活用が中心。主に国語と算数の授業で、単元全体の復習を目的に活用しています。3年生は逆に家庭学習が中心。1回15分程度で行える課題を配信し、宿題の代わりとしています。

4年生も家庭学習が中心ですが、こちらは国語・算数・理科・社会と、幅広い教科の課題をランダムに配信しています。6年生は5年生と違って国語の漢字や算数の計算問題の演習を重視しており、社会や理科の用語の定着は、あえて紙のドリルで行っています。

特別支援学級はまた別で、学年と同じ活用をしている場合もあれば、その子に合わせた課題を配信している場合もあるなど、一人ひとりの児童に合わせた運用に努めています。

持ち帰りから広まった、活用の輪

金谷先生
このように、今でこそ各学年が子どもたちの実態に合わせた運用を行っていますが、導入された当初は違いました。ドリルパークの導入をきっかけに、段々とICTの活用が深化していったと言うのが正しいでしょう。

初めの活用は、「週1の持ち帰り」からでした。毎週水曜日を持ち帰りの日と決めて、ドリルパークの課題配信を行うよう、2年生以上を受け持つ先生方へお願いしました。当時はまだ持ち帰りを始めていなかったものですから、家庭への周知も必要でした。学校だよりで持ち帰りを始める旨を伝え、「wi-fiや端末の都合で課題ができなくても、宿題忘れにはなりません」「トラブルがあった場合は保護者の方も端末を見てあげてください」「そもそもドリルパークとは、こういったデジタルドリル」といった説明も記載するなど、丁寧にアナウンスし続けました。



こうして先生方も、保護者の方も持ち帰りに慣れ、そこからICTへの理解を深め、今はそれぞれの学年が子どもたちに合わせて運用するようにまでなりました。



ドリルパークには子どもたちが前のめりになる

金谷先生
本校は今“学習の意欲づけ”を重視しているのですが、この意欲づけにドリルパークが貢献している部分は少なくありません。

導入当初から、子どもたちはドリルパークに前のめりでした。問題を解くとポイントが貯まるゲーム的な要素も嬉しいのでしょう。特に、「今何ポイント貯まっている」と学習の成果が可視化される点は、子どもたちにとって大きなモチベーションになっていると感じます。

普段の授業になかなか集中できない子も、ドリルパークにはすごい集中力で取り組んでいますよ。ほかにも、字はなかなか速く書けないけれど、タイピングはとても速い子がたくさんいます。子どもたちが得意なことや個性を伸ばしながら自律して学習する上で、ドリルパークは優れた選択肢になっていると感じます。



AI機能も活用しがいがありますね。理解度に合わせて問題が変わりますので、苦手な分野でも取り組みやすい。そして、着実に内容を理解できる。特に学習内容のボリュームが格段に増える、高学年の学習に適しているでしょう。

デジタルドリルは持ち帰りとの相性もいいですね。紙のドリルやプリントを宿題に活用していたときは、満点になるまで返却と採点を繰り返していたので、とにかく時間がかかりました。ドリルパークの自動採点のおかげで、負担は大幅に減りました。

ちょうど今日の終礼でも、夏休みも1回15分で取り組める量の課題を4週間分配信してはどうか、と提案しました。長期休暇もまた宿題の準備が大変で…。プリントの印刷だけでも膨大な量になりますから。先生方の働き方を変えて、ICTの活用により手が空いた時間を子どもたちの見取りや授業改善により一層使えるようになれば、もっともっと、学校全体が明るくなっていくでしょう。

支援員がいるから、安心してICTを活用できる

金谷先生
ドリルパークを含めたICTの活用で、欠かせないのが支援員さんの存在です。本校は今、佐藤さんに月4回来校いただき、授業にも積極的に入っていただいています。
特にプログラミング学習を含む授業では、佐藤さんが大活躍ですよ。

佐藤支援員
例えばある授業でブロックを組み立ててロボットをつくり、そのロボットを動かすプログラムを考えるとします。その一回の授業のために、先生が一からプログラミングを覚えるのは簡単ではありません。特にICTが得意でない先生にとっては大きな負担です。プログラムの組み方や端末の操作方法は私が子どもたちに説明し、単元と絡む内容を先生からお話しいただいたり、個々の子どもの見取りに集中していただいたりといった役割分担で授業に入っています。

私も相楽台小学校を担当させていただいて数年が経つのですが、当初は授業での端末の活用方法やアプリの使い方についてご相談を受けることが多かったですね。今は先生方もすっかり慣れられて、プログラミング以外の授業に入るときは、端末の不具合への対処など、授業中のテクニカルな対応を中心に支援しています。



金谷先生
校務への支援も大変助かっています。私は表計算ソフトが特に苦手で、先日も保護者面談のフォーマットがうまく機能しなくなってしまい、困り果てていました。佐藤さんが来校されたタイミングで相談したところ、1時間もかからず直してくださいました。ほかにも端末の設定やアカウントの接続など、教員だけでは解決しづらいトラブルをすぐに解決してくださるので、校務がとてもスムーズになりました。オンラインだと相談の機会が持ちづらかったり、状況を説明しづらかったりするところがあるかもしれません。来校して相談し、すぐ対応していただけるのは、本当にありがたいですね。

より身近な文房具になるよう、これからも活用を深めていく

金谷先生
今日の教務主任研修でも言われたのですが、今はいかに教師が端末を使うかではなく、子どもがいかに端末を使うかが問われるようになっています。鉛筆と同じ文房具として、子どもたちが当たり前のように端末を使いこなすのが理想でしょう。ただ、立ちはだかる壁は低くありません。情報モラル教育をはじめとした生徒指導の充実が必要ですし、私たち教員のリテラシーやスキルも求められます。私たち教員も知識やスキルをアップデートし、子どもたちに理想的な学びの場を提供していきたいと思います。



そのためにも、端末やドリルパークの活用はこれからどんどん深めていきます。特に、データを活用した見取りは挑戦したい想いが強いです。どの児童がどの問題をどの程度解けているのか、全体としてはどうなのか。エビデンスのある見取りを実現しやすいのが、デジタルの強みでしょう。早速、今年度の夏季休業中に校内研修を行う予定を立てました。データや履歴の見方、子どもたちが振り返りを行う方法などを、先生方にお伝えする予定です。佐藤さんにも引き続きご協力いただきながら、個別最適な学習の実現に努めていきます。

※ページの内容は2025年7月時点の情報です。

使用製品

ドリルパーク個別学習ドリル

個々に合ったレベル・ペースで、知識の確かな定着や
主体的に個人で学ぶ姿勢を支援します。

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