導入事例

静岡県伊東市立宇佐美中学校 宮原 省吾校長先生 大溝 孝太先生
働き方改革の一環で
ドリルパークを導入、
家庭学習指導の
業務時間を約80%削減
取材
静岡県伊東市立宇佐美中学校 | 宮原 省吾校長先生 大溝 孝太先生
使用製品
ドリルパーク
学年
全学年

伊東市立宇佐美中学校では、教員の働き方改革を進める中で、家庭学習の指導方法を見直すことが課題となっていました。従来のノート形式による家庭学習の確認作業に多くの時間を要していたことから、ドリルパークの活用により業務効率化を図る取り組みを開始。今回は、宮原校長先生と大溝先生に、導入の背景から具体的な活用方法、そして得られた成果についてお伺いしました。

導入背景・目的
校長先生の働きかけから始まった家庭学習の見直し

宮原校長先生
「本校では教員の残業時間が長く、働き方改革を進める必要がありました。3年前に私から教員に対して、家庭学習の指導方法を見直すよう声をかけたのがきっかけです。家庭学習の指導は生徒の学習習慣定着のために必要不可欠ですが、従来の方法では教員の負担が大きすぎる状況でした。」
大溝先生:「以前は毎日ノートに1ページの家庭学習を課し、教員がチェックしていましたが、その確認作業だけで1時間ほどかかり、他の業務に支障をきたすのが現状でした。 一方で、指導がなければ生徒の学習が滞る可能性もあり、教員の負荷を軽減できる方法を模索する中で、ドリルパークの活用に着目しました。」


教員同士の協力体制で全学年導入を実現

大溝先生
「学校全体でドリルパークを活用するため、教員向けの研修会を実施。ログイン画面から配信日時の設定まで、課題配信の過程がわかる資料を準備し、全教員が操作できるようにしました。最初はICTに苦手意識を持つ先生もいらっしゃいましたが、先生同士が協力して取り組みを支え合うことで、現在では全学年でドリルパークを使った家庭学習を実施しています。課題配信の量については、教科間でのすり合わせを経て、最終的に2-3モジュール×5教科という設定にしています。」


導入成果
ドリルパークで授業準備を効率化

大溝先生
「導入前は準備や配布を合わせて1時間30分ほどかかっていた作業が、ドリルパークを使うことで10分程度で完了するようになりました。これにより大幅な業務時間の削減を実現できています。」

生徒にとってもより取り組みやすい学習環境を提供

大溝先生
「2週に1度のペースで1週間分の宿題(5教科)をタブレットに配信しています。生徒たちは朝の時間や休み時間といったスキマ時間を有効活用して、自分のペースで学習を進められるようになりました。手軽に何度も挑戦できるため、苦手な問題も反復して解くうちに自然と知識が定着していきます。 特に、書くことに困難を感じる生徒も、タブレットならスムーズに学習に参加できるため、『わかる・できる』という実感を得やすいようです。こうした成功体験の積み重ねが、学習習慣の形成と確かな学力の定着という好循環を生み出しています。」



※大溝先生が作成された生徒用のカレンダー。

生徒からの高い評価と学習効果を確認

大溝先生
「生徒アンケートを実施したところ、特に理科と社会で高い満足度を得ることができました。社会では『自分が苦手な分野がすぐわかる』『暗記強化は質より量なのでタブレットで手軽にできるのは良い』という声があり、理科では『たまに同じ問題が出ているが、復習になるのでとてもいい』『いい感じの分量でとても楽しめる』といった評価をいただきました。成績向上にも良い影響を与えた可能性があります。」




【編集後記】

伊東市立宇佐美中学校の取材で何よりも印象的だったのは、「教員の働き方改革」という課題解決への挑戦が、見事に「生徒の学習の質の向上」という大きな成果に結びついていた点です。
その成功の背景には、まず校長先生の明確なビジョンと、それに応えようとした先生方の「学校全体で取り組む」という強い意志がありました。ICTへの苦手意識を、先生同士が支え合いながら乗り越えていったというお話に、同校の素晴らしい協力体制がうかがえます。
そして特筆すべきは、業務効率化によって生まれた変化が生徒たちにも及んでいることです。タブレットで手軽に、そして何度も挑戦できる学習環境は、生徒に「間違えても大丈夫」という安心感を与え、主体的な学びの態度を育んでいました。「苦手な分野がわかる」「復習になっていい」といった生徒さんからの声は、まさにその成果の表れだと感じます。
今回の事例は、テクノロジーの活用が単なる時間削減に終わらず、「先生の負担が減ることで、生徒の学びがもっと豊かになる」という理想的な好循環を生み出すことを示してくれました。伊東市立宇佐美中学校の取り組みは、多くの学校にとって、これからの教育のあり方を考える上での大きなヒントとなるのではないでしょうか。

※ページの内容は2025年8月時点の情報です。

使用製品

ドリルパーク個別学習ドリル

個々に合ったレベル・ペースで、知識の確かな定着や
主体的に個人で学ぶ姿勢を支援します。

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