導入事例

富山県射水市立新湊南部中学校
協働的な学びをテンポよく効果的に進められ、
生徒一人ひとりがいきいきと学んでいます。
取材
富山県射水市立新湊南部中学校
使用製品
オクリンク
学年
1年生

新湊南部中学校は、全校生徒が約230人、1学年2〜3クラスの中規模校だ。2023年度は、市の令和のとやま型教育推進事業指定校として研究実践に取り組んできた。1年生の理科の授業を担当している、ICT主任の杉元先生にお話をうかがった。

目的
生徒が学び合い、個々に考えを深める
課題
・学び合いにかかる手間を解消したい
・考察や振り返りが深まるよう記録を残したい
効果
・活動を効率よく進められ、生徒が最後まで集中できる
・対話をしなくても、学び合いができるようになった

導入背景・目的
他者の考えから学んで、
自ら考えを深める環境をつくりたい

間違いを恐れずに、自分の考えを表現できることをめざす

ここ数年、自分からコミュニケーションをすることが苦手な生徒が増えていると感じています。また、みんなの前で間違えたくないといった気持ちも強いようです。しかし、他者から学べることはたくさんあり、グループワークが個々の考えを深めていくきっかけになります。そこで、生徒が間違いを恐れずに自分の考えを表現し、協働的な学びを充実させたいという思いがありました。


課題
考えの共有に不便な点を解消し、
生徒が学び合いに集中できるようにしたい

必ずしもスムーズではなかった学び合い

以前はクラス内で考えを共有する際、各グループが話し合った内容をホワイトボードに書き、黒板に貼って見合っていました。それらの作業はかなり時間がかかりますし、黒板から遠くに座る生徒はホワイトボードがよく見えません。そうした不便さをICTの活用によって解消したいと考えました。

実験や観察の様子を後で見返せるように

理科の授業では、実験や観察を積極的に行っています。自分の目で見たり、手で触ったりしてその存在や現象を捉え、実感を伴ってこそ、自然科学を深く理解できるからです。そこで、実験や観察の過程を画像や動画で記録すれば、生徒が後で見返し、自ら考察をより深めていけると考えました。画像や動画とともに自分の考察を説明すれば、他者により分かりやすく伝えられ、説明を聞いている方も理解しやすくなるといった期待もありました。

導入成果
教員の解説の充実、生徒の集中力アップなど、
活動の効率化が様々な効果につながる

色別のカードで解答状況を瞬時に把握

オクリンクでよく活用しているのが、カードの色分けです。例えば、1年生の堆積岩の分類では、授業の最初に前時の振り返りとして、3つの岩石の写真を見て、流紋岩、安山岩、玄武岩のうち、自分が正解だと思うカードを提出ボックスに提出させました。提出カードは大型モニターに一覧表示されます。カードを白・ベージュ・黒と色別にしておいたので、解答状況を色でぱっと判断でき、すぐに解説に入れます。挙手で解答させていた時に比べると、選択肢ごとに挙手を数える手間と時間が省けます。授業をテンポよく進められ、生徒の集中力が途切れにくくなりました。また、誰がどのカードを提出したのかが分かりやすく、発言してほしい生徒をすぐに指名できます。

どの生徒も自信をもって解答できるように

提出カードの一覧表示でほかの生徒の考えを見て、自分の考えを深めるなど、対話が苦手な生徒でも学び合いに参加できるのが、オクリンクのよさだと感じています。ほかの生徒の解答が安心材料になり、理科が得意でない生徒も自信をもって解答できるようです。考え直して、カードを再提出する生徒もいますが、変更がすぐできるのもICTの利点です。また、実験・観察の様子を撮影しておき、提出カードに画像や動画を添付し、その内容を踏まえて自分の考察を書く生徒もいます。自分の考えを他者に伝える表現力が豊かになり、それに刺激を受けて、ほかの生徒も表現を工夫する様子が見られます。


今後の展望・期待
個別学習→協働学習→個別学習の流れを意識し、
生徒一人ひとりの学びを深めたい

振り返りを生かして、すぐに授業を軌道修正

オクリンクの活用によって活動の時間を短縮でき、振り返りカードの入力・提出を授業時間内に組み込めるようになりました。以前は、授業時間内に振り返りまでをできないこともありましたが、今は授業時間内に個別学習→協働学習→個別学習の流れができています。振り返りで授業での気づきを基に次の目標を立てるなど、生徒一人ひとりが学びを深めていると感じています。振り返りにスタンプ機能で「よくできました」などと押すと、生徒の自己肯定感の向上にもつながります。生徒の振り返りの内容は、次の授業づくりに生かしています。ICT活用を工夫し、生徒のよりよい学びを支えていきたいと思います。


富山県射水市立新湊南部中学校

※ページの内容は2024年2月時点の情報です。

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