導入事例
一人一人の主体性と
情報活用能力を育む
独自の取り組み
- 取材
- 岐阜県郡上市立明宝中学校 | 赤尾校長先生、髙橋先生、小椋先生
- 使用製品
- ドリルパーク
- 学年
- 全学年
全校生徒30名という小規模校ながら、ICT活用に積極的に取り組む岐阜県郡上市立明宝中学校。ドリルパークの1週間あたりの活用率は90%以上と非常に高く、日常的に活用が根付いています。今回は、赤尾校長先生とICT活用を推進している髙橋先生、小椋先生に日々の活用事例やその成果についてお伺いしました。
導入背景・目的
日常に根付く“2分前学習”で一人一人の主体性を高める
髙橋先生
授業前に“2分前学習”として単元に関わる問題をドリルパークで取り組む時間を設けています。自分の力を伸ばすために予習や復習として活用しており、子どもたちは自分のペースで非常に集中し、主体的に取り組んでいますね。学習の習慣化にもつながっており、授業への導入がとてもスムーズになりました。

紙のドリルでは「正解か不正解か」だけで終わってしまう生徒も多かったのですが、「なぜ間違えたか」まで自分で振り返ることができ、自立型学習の定着に効果があると感じています。
小椋先生

ある生徒は「紙よりドリルパークの方が自分に合っている」と話しており、ICT教材を使うことで学習への興味が高まるケースも増えています。一方で、紙のドリルが合っている子もおり、その場合は書店で販売されているドリルをおすすめし、それぞれの生徒に合った学び方を選択できるようにしています。こうした多様な選択肢が、自主的な学びの定着につながっているのではないでしょうか。
ICTタイムを活用し、情報活用能力を全校で育成
赤尾校長先生
本校では、余白の時間として生み出した毎週月曜日14:05〜14:20の15分間を「ICTタイム」として設定し、情報活用能力の育成に取り組んでいます。
ICTタイムを導入した当初は、GIGAスクール構想によって1人1台の学習端末が整備された頃であり、タブレットの扱いに慣れていない生徒が多かったため、基本的な活用方法やタイピングスキルなどを習得させる時間としていました。
これにより、生徒はタブレットの扱いに慣れてきたため、現在は、文部科学省が例示している情報活用能力の体系を踏まえてこの取り組みを発展させ、教科横断的な視点で情報活用能力を育成しています。
具体的には、教科指導の中で育成している情報活用能力と、教科指導の中ではカバーしきれない情報活用能力を整理しました。ICTタイムでは、教科指導の中だけではカバーしきれないものを学年の発達段階を踏まえて扱うように改善し、情報活用能力を全校体制で育成できるよう取り組んでいます。
校内の学力水準は、例年、全体的に高い傾向がありますが、人数が少ないため変動も大きく、一人一人の学習状況は様々です。そういった面をカバーし、一人一人の力を伸ばすためにも、情報活用能力を育むとともに、子どもたちがICTを活用して主体的に学べるように取り組んでいくことは重要だと考えています。

また、ミライシードは昨年までは市の負担で導入されていましたが、今年度から受益者負担となりました。これまでの紙の教材比率を抑え、ドリルパークに集約することで、可能な限り経済的な負担を軽減し、保護者の理解を得ることができるようにしています。
導入成果
ドリルパークで促進する自主的な学びと指導効率の向上

髙橋先生
ドリルパークの導入で、これまで紙のワーク中心だった学習環境が大きく変わりました。生徒それぞれのペースや理解度に合わせて、学習方法の選択肢が増えたことが何よりの変化です。
ドリルパークを活用することで、苦手な部分は繰り返し学習でき、得意な部分は先取りも可能になるため、一人一人に合った学びが進められています。さらに、教員同士で効果的な使い方や指導法を共有し合い、ICT研修担当の方から新しい活用方法を教わることで、日々の授業に反映させています。このような連携が、より効果的なICT活用を実現していると感じています。
小椋先生
自動採点や解説機能のおかげで、教員が一人一人の進度や理解度を逐一細かくチェックしなくても、生徒自身が間違いに気付き、どこをやり直しすればよいか理解できるようになりました。これにより、生徒は自分のペースで効果的に学習を進められ、主体的な学びが促進されています。
教員側としては、こうした自主的な学びを見守りながら、授業時間で対話や応用活動に充てることができるため、学習内容の定着や深い理解を図る時間を増やせていることが大きなメリットです。リアルタイムで進捗が把握できることで、適切なタイミングで個別支援やフォローアップを行えるようになり、指導の効率化と質の向上の両立につながっていると感じています。
今後の展望・期待
「生きる力を育むツール」として日常に根付いた形で使い続ける
赤尾校長先生
今年度からの受益者負担での導入は、生徒にとって真に必要な教材は何かを見直す良い機会になりました。一人一人が自分の力を伸ばすために、紙の教材、タブレット、動画…多様な手段の中から、子ども自身が目的に応じて適した方法を選ぶ。そういった力も、これからの時代に必要な力だと考えています。学びを個別最適化していくために、そして、一人一人に生きる力を育んでいくための重要なツールとして、今後もICTを日常に根付いた形で使い続けていきたいと思います。

※ページの内容は2025年8月時点の情報です。
使用製品
ドリルパーク個別学習ドリル
個々に合ったレベル・ペースで、知識の確かな定着や
主体的に個人で学ぶ姿勢を支援します。




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