導入事例

徳島県阿南市立加茂谷中学校 島田紘季先生
デジタル教材への
置き換えではなく
要所で効果的に
活用することが大切
取材
徳島県阿南市立加茂谷中学校 | 島田紘季先生
使用製品
ドリルパークオクリンクプラス
学年
全学年

阿南市立加茂谷中学校は、地域と日常的に関われる環境が特徴です。地元の方をゲスト講師に招いたり、毎年地域で開かれる「鯉まつり」に生徒が模擬店を出店したりと、小規模校ながら特色豊かな教育を行っています。今回は、中学3年生の学年主任を務める島田先生の数学の授業を見学した後、オクリンクプラス・ドリルパークの活用についてお伺いしました。

導入成果
より深く理解するためのツールとしてオクリンクプラスを活用

島田先生
ミライシードをはじめ、デジタル教材を本格的に活用し始めたのは2年前からです。従来の指導方法を完全に置き換えるのではなく、学習効果を高められるポイントを見極めて使うように意識しています。デジタル教材の導入前は、私たち教員が一方的に指導する授業になりがちでしたが、導入後は学習した知識を使って、生徒たちが自発的に考える時間が生まれています。



【授業の進め方】
①前回の授業の要点をモニターに投影してクラス全員で振り返る
②黒板に板書しながら、数式を扱う際のポイントを説明する
③イレギュラーな問題はオクリンクプラスで意見を出し合う
④最後にドリルパークの共通モードで同じ問題に取り組み、定着度を確認する

デジタル教材で概念的な理解を促す

今日の3年生の数学は、二次方程式を因数分解を使って解く授業内容でした。最初にデジタル教科書をモニターに投影して、基本の解き方のおさらいからスタート。前に習った解法を忘れている生徒がいる場合があるので、振り返りは必ず行っています。
また、デジタル教材は特に概念的な内容を扱う場合に効果が高く、「一人一人が教科書を見るより、みんなで共有しながら学習できる」点に利点を感じます。例えば、1年生で学習する回転体は、頭の中でイメージすることが苦手な生徒にとって、映像による説明が特に有効でした。得意不得意の差が出やすい分野において、デジタル教材は補完的な役割を果たしてくれます。

一つの画面に生徒の回答が集約されるオクリンクプラスで、個々の考えを共有

二次方程式は異なる2つの解をもつはずですが、「重解」の問題は解が1つになります。この場合はこうなる、と覚え込ませることもできますが、ここでしっかり納得しておくことは、高校に進学した後の数学にもつながります。
そこで、なぜ解が1つになるのかをクラスのみんなで考える時間を設けました。オクリンクプラスのボード上にそれぞれの生徒が途中式を書き込んでいくのですが、みんなの考え方のプロセスが見えるので、教員が正解を教えるのではなく、他の生徒の思考の跡から気づくケースがが出てきます。また、従来のホワイトボードや黒板と異なり、授業終了後もデータが残るため、前回の学習内容を簡単に振り返ることができる点も便利ですね。

ドリルパークの活用は個別最適な学びと働き方改革につながる

授業の最後は、ドリルパークで学習内容の定着を図っています。全員が同じ問題に取り組む「共通モード」で、各生徒の授業内容の定着度を確認する形ですが、問題を次々に解き進めたい場合は「AIモード」で個別に作成された問題を解くことも可能です。日常的に活用を積み重ねることで、学力に合わせて精度の高い出題ができます。また、ドリルパークを継続して使用することで、生徒自身が気づいていなかった「自分はこういうミスをしやすい」といった傾向を把握できる効果も生まれています。
本校のように1クラス10名前後であれば、生徒の机をまわって一人一人の計算過程を確認したり、じっくり採点することが可能です。しかし、大規模校では一人の教員が100名以上の生徒の答案を採点する状況があるので、ドリルパークの活用で業務効率化が大きく進むことが期待できます。

今後の展望・期待
教員による活用状況の差を埋めていくことが大切

デジタル教材の扱いをめぐって、教員間で活用の習熟度にまだまだ差があると感じます。「使いたいけど使い方がわからない」という教員もいるため、本校では、ベネッセさんが開催する研修会にも参加して、活用事例の共有と具体的な活用方法の学び合いを行っています。
小学校と比べると、中学校の学習は教科専門性が高く、学習内容を主体として知識もしっかり身につける必要があるため、デジタル教材の活用は「要所要所での効果的な使用」が重要になると感じます。今後も〈生徒たちの学びのプラスになるデジタル教材の活用〉を念頭に探究していこうと思います。

※ページの内容は2025年8月時点の情報です。

使用製品

ドリルパーク個別学習ドリル

個々に合ったレベル・ペースで、知識の確かな定着や
主体的に個人で学ぶ姿勢を支援します。

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オクリンクプラス

個人思考と共同作業の自由な行き来により
子ども同士が対話し、主体的に学んでいく授業運営を支援。

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