導入事例
- 取材
- 東京都渋谷区立神南小学校
- 学年
- 全学年
東京都渋谷区立神南小学校では、「未来の学校」の実現に向け、ICT教育を推進しています。
山口信忠校長先生に神南小学校におけるICT教育のお取組についてお伺いしました。
導入背景・目的
課題解決や振り返りのツールとしてICTを積極活用
ICT教育の推進について、大切にしているポイントを教えてください。
子どもたちには、ICTをコミュニケーションツールとして使いこなす力をつけていってほしいと考えています。また、課題発見や振り返りにもICTを上手に活用してほしいですね。そのうえで、自分の考えや感じたことを、相手に正しく伝える能力を身につけることが重要です。これを実践するために、プレゼンテーションに関する取組は意識的に行うようにしています。
今後の展望・期待
低学年からICTを“使いこなす”力をつけることを意識
ICTを活用することで、子ども同士そして子どもと教員の対話を増やす
授業でのICTの活用を今後どのように広げていきたいか教えてください。
子ども同士、そして教員と子どものコミュニケーションの時間を増やし、対話の質を引き上げていきたいと考えています。そのためにICTも効果的に活用していきたいと思います。
例えばミライシードのような授業支援ツールを使えば、子ども同士の授業内での資料共有などを効率化でき、授業内での子どもの対話の回数を増やすことができます。対話を重ねることで、子どもたちは自分の主張を構造化でき、友達の表現をたくさん知ることで表現力を広げていけます。
また教員もICTを活用することで、授業準備や評価にかける時間を減らし、子どもとのコミュニケーションに多くの時間を充てられるようになると思います。
今後は、ICT活用によって業務が効率化されることや、対話が活性化するICTの使い方について積極的に情報収集し、校内でも広めていきたいと思っています。
「シブヤ未来科」を3年生からスタート。自分の街への理解を深めつつ、プレゼンテーション能力を磨く
渋谷区の「未来の学校」へ向けた取組では「地域コミュニティ」とのつながりも大切な柱となっていますが、地域や企業と連携したお取組にはどのようなものがありますか?
「シブヤ未来科」を主とした探究の学習を実施しています。 例えば6年生は「アート」、5年生は「観光」、 4年生は「福祉」。 そして、3年生も「町づくり」をテーマにして授業を実施しています。 どの授業もテーマについてICTツールを活用して調べたことをまとめ、自分たちの意見を整理していきます。その後、プレゼンテーションや意見交流を通じて、テーマに対する理解を深めていきます。地域や企業との連携を通じて、子どもたちは地域社会とのつながりを実感し、実際の社会課題に対する理解を深めることができます。これらの取組は自分の街への関心を高めるとともに、プレゼンテーション能力を磨くものです。
イベントの紹介を一人ひとりが作成。
夏休みに参加したイベントの紹介を、アプリやソフトを使ってまとめていく子どもたちの様子です。
中学校と一つにまとまることで小中のつながりをより強く、子どもたちがスムーズに成長していける「未来の学校」の実現を目指す
最後に他校と同じキャンパスで学び合う「未来の学校」の実現に向けて今後実践していきたいことを教えてください。
有機的な小中連携の仕組みを考えていきたいです。
現在も年に2回中学校と連携し、授業参観等の取組を行っていますが、同じ場所で学び合っていくからこそ、教員同士や子ども同士が密度高くつながる取組を考えていきたいですね。
青山キャンパスの充実した施設は、子どもたちの刺激になります。小中がスムーズにつながっていけるように充実した施設を生かして合同のイベントなどは積極的に考えていきたいと思っています。
※ページの内容は2024年10月時点の情報です。