導入事例
- 取材
- 京都府福知山市立上豊富小学校
- 使用製品
- ドリルパーク
- 学年
- 全学年
福知山市にある上豊富小学校では、火・金曜日の昼休み明けの10分間の帯タイムを「はげみ」の時間とし、全学年でドリルパークやまるぐランドを活用。さらに、授業中の習熟や長期休暇の課題としてデジタルドリルを積極的に活用している。今回は2年担任の𠮷田先生と、福知山市から「ICT達人教師」にも認定されている6年担任の大西先生に、個別最適な学びの実現に向けた具体的な活用方法についてお伺いした。
導入背景・目的
教員の業務負担を軽減することが、児童一人ひとりに向き合う時間の確保につながる
大西先生
ドリルパーク導入前は、宿題を出してもおうちの人に助けてもらったり、友達同士で教え合ったりすることもあるため、子どもたちの理解力が正確に判断できないという課題がありました。テストを見て「ここが理解できていなかったんだ」と把握し、ようやく個々に合わせた指導ができるという状況。つまずくポイントをリアルタイムで解消できていないことに、もどかしさを感じていました。また、算数のような積み重ねの科目では、例えば6年で習う体積を解くには、4年で習う複雑な図形や、5年で習う三角形の面積の求め方も子どもたちが理解しておく必要があります。それらを踏まえてプリントを作成するとなると、過去の問題集から適したものを探さなければならないため、習熟の準備に時間を要していました。
吉田先生
私もこれまでは、授業後半に取り組ませるための習熟のプリントを3枚用意していました。問題を選ぶのは単純な作業に思われるかもしれませんが、プリント集や指導集、WEBサイトといったさまざまな資料から選定する必要がありますし、採点なども含めると、授業準備に1時間ほどかかることも。作業時間が削減できれば、より子どもたち一人ひとりに向き合う時間が作れるのではないかと感じていました。
導入成果
リアルタイム進捗の視覚化で理解力の把握と「個別最適」な学習提案が可能に
大西先生
長期休みや土日の宿題にドリルパークで課題を配信しているのですが、間違えた問題を解けるまで取り組む子や、とにかく問題を進める子、一度解き終えた問題を繰り返し復習する子など、個々の学習意欲が視覚化できるようになりました。授業では把握しきれない姿勢を見ることができるので、理解力の把握や、新たな評価材料にもなっています。AIドリルを活用すると、その子の苦手なポイントに合わせた問題が出題されるので、個々に応じた指導ができていると感じています。
吉田先生
今ではプリントの作成は1枚に留め、解き終えた子からドリルパークをするという授業の進め方に変えました。プリントとタブレット学習を併用することでメリハリのある活動になり、子どもたちも意識が切り替わるのか、集中力が維持できるように。その場で結果がわかることも達成感につながっているようです。課題設定にかかる時間は2分ほど。操作も簡単ですし、事前に予約しておくことができるので授業準備にかかる時間が大幅に削減できています。
学年に合わせた活用で、最適な学びを提供する
大西先生
今日の授業では、明日のテストに向けて多くの演習問題に取り組ませるための、プリントや教科書のウエイトを少なめにし、ドリルパークに取り組む時間を長く設定。個々に合わせた苦手克服のためにAIドリルを活用することもありますが、今回は一斉配信の機能を使い、リアルタイムで進捗を追いながら、子どもたちが間違えやすいポイントを割り出していきました。多くの子がつまずいている問題は途中計算も含めてスクリーンショットで記録し、個人が分からないよう名前を隠して投影して解説するなど、苦手をそのままにせずに授業内で克服できる仕組みづくりができています。
𠮷田先生
2年生は、授業のはじめに「最後にタブレットの時間があるよ!」と伝えるだけで最後までがんばるモチベーションになっており、授業に取り組む姿勢や、単元の理解力も高まっていると感じています。今までは先にプリントが終わった子は手持ち無沙汰になっていましたが、ドリルパークやまるぐランドなら自発的に問題を解き進めることができるので、時間いっぱいまで学習できるのも大きなメリット。授業の中で解く問題数が大幅に増え、個々の得意を伸ばすことにもつながっています。
今後の展望・期待
子どもたち自ら学びを進める道標を提示し学習効果を最大化
大西先生
次の冬休みに導入したいと考えているのが、予約配信による課題設定です。長期休みの課題は、早い段階で一気に取り組んだり、期日直前に作業のように仕上げてしまったりなど“終わらせることが目標”になりがち。課題の配信を一週間ごとに分け「○日から○日までに取り組む課題」と期間を提示することで、長期休みも空白期間を作らず、満遍なく学習に取り組めるようにすることが目的です。教師にできることは、ただ課題を配信するだけではなく、子どもたちが取り組もうとする仕掛けをつくり、効果的な学習につなげること。教員同士でも使い方の工夫を共有し、さらに活用を広げていきたいです。
※ページの内容は2024年10月時点の情報です。
使用製品
ドリルパーク個別学習ドリル
個々に合ったレベル・ペースで、知識の確かな定着や
主体的に個人で学ぶ姿勢を支援します。