導入事例
自分で読み取り、次につなげる
―カルテの単元別学習レポートを
活用したふりかえり実践
- 取材
- 東京都中野区立明和中学校 | 内藤 響先生
- 使用製品
- カルテ
- 学年
- 全学年
中野区明和中学校で2年生の理科を担当されている内藤響先生は、「学習の中での『ひらめき』の喜びを生徒全員に感じてほしい」という思いのもと、日々ICTを活用した授業づくりに取り組まれています。
オクリンクプラスやドリルパーク、テストパークを単元を通して効果的に取り入れてきたからこそ、生徒一人ひとりの学習の足跡がデータとして積み重なり、自分の学びを見つめ直すための確かな土台が生まれています。
今回は、「カルテ」に蓄積された学習データをふりかえりに生かし、「どう学んだか」を自ら読み取り、次の学びへとつなげていく実践をご紹介します。
導入成果
データを根拠にすることで、生徒一人ひとりのふりかえりに理由と納得感が生まれた。
ふりかえりを「感想」で終わらせないために
授業のふりかえりは、例えば”楽しかった””難しかった”といった単純な「感想」になりがちですが、ふりかえりを通して私が本当に身につけてほしいのは、自分の学びをふりかえることで、次にどう学ぶかを「自分で考えられる力」です。そのためには、「なぜそうなったのか」を説明できる根拠が必要になります。
日頃から生徒には、根拠をもって考察し、現状を把握した上でふりかえることの大切さを伝えています。「これがこうだったから、次はこうしたい」と、自分の体験とふりかえりが結びついたとき、これまでの学びが次の学びにつながっていくと感じているからです。その結び目をつくる道具として、今、手応えを感じているのがカルテです。
なぜ「カルテで」ふりかえるのか
ドリルパーク、オクリンクプラス、テストパークは、それぞれに価値のある学習ツールです。一方で、それらを行き来しながらデータを確認することは、生徒にとって時間も手間もかかります。教師の指示なしに、生徒が自発的にすべてを見に行ってふりかえろうとすることは、現実的に難しいと感じています。
カルテは、ふりかえりに必要な情報がシンプルな形で一画面にまとまっています。だからこそ、生徒自身が自由に読み取り、「ここが良かった」「ここは変えたい」と考えやすくなります。教師が一つひとつ説明しなくても、生徒が自分なりにデータを解釈し、活用できる。この点に、カルテでふりかえりを行う意味があると感じています。
単元の学び方を、データを根拠にふりかえる
そこで、単元内自由進度学習の終わりに、カルテの単元別学習レポートを使い、「この単元を自分はどう学んできたのか」をふりかえる時間を設けました。板書では、ふりかえりの目的を明確にし、データを活用して自分の取り組みをふりかえること、感覚だけではなく根拠をもってふりかえることを指導しました。
その際に生徒に伝えたのは、これらの数値そのものが答えなのではない、ということです。大切なのは、「何を学んだか」ではなく、「どう学んだか」を考えることです。なぜこの結果(数値)になったのか、どこで時間をかけたのか、どんな学び方がうまくいったのか。データを手がかりに、学び方そのものを言葉にしていくことを授業内で繰り返し伝えました。
【内藤先生が生徒に示した見本】

実際に「データを活用したふりかえり」を生徒たちに促してみると、当初の想定以上に、じっくり考える時間が必要だと感じました。授業内では書き終わらず、休み時間も使ってふりかえりに向き合っている生徒の姿も見られました。
生徒たちが時間をかけて取り組んだ分、完成したふりかえりの内容は予想以上に充実しており、大きな手応えを感じました。ドリルの取り組み状況とテストの結果を合わせて確認しながら今後の学習の見通しを立てている生徒もいれば、テストの結果と授業中の取り組みを照らし合わせ、自分に合った学び方を考えている生徒もいました。それぞれがデータと向き合い、自分なりの視点でふりかえりを行っていたことが印象的でした。



個々にふりかえりを書いたあとは、みんなのボードを使って内容を共有する時間を設けました。他者のふりかえりを見ることで、「こんな学び方もあるのか」「自分にも取り入れられそうだ」と気づくきっかけが生まれました。
授業を超えて広がる、カルテの活用
カルテは、授業内のふりかえりだけでなく、校内イベントにも活用してみました。
取り組みの多い生徒や、多くのアイテムを獲得した生徒を表彰することで、生徒たちが楽しく競い合いながら学習習慣を身に付けることを目的としています。
イベントの期間は2週間程度とし、参加は任意としました。評価の軸として用いたのは、カルテで目標を達成した際に獲得できるアイテム数やレアアイテム数に加え、ドリルパークでの取り組み状況です。単に量をこなすことにならないよう、ドリルパークについては一定の正答率を満たしたもののみを対象とすることで、学びの質にも目が向くようにしました。
結果の確認方法についても、できるだけシンプルにしました。生徒は、カルテ上で獲得したアイテム数や進捗が分かる画面を確認し、そのスクリーンショットを提出します。教師側は、その情報をもとにランキングを作成し、途中経過や最終結果を共有しました。集計作業については、生徒のボランティアに協力してもらうことで運営の負担を抑えると同時に、イベントを「先生だけのもの」にしない工夫も行いました。
カルテイベントで見えた学習行動の変化
イベントに参加した生徒からは「学習時間が増えた」「勉強する習慣がつくきっかけになった」といった声が寄せられ、短期間でも行動変容が起きていたことが確認できました。中には、2週間で1,000問以上取り組んだ生徒もおり、意欲的に学習を進める姿が見られました。上位の生徒には表彰状も手渡しました。

特に印象的だったのは、これまであまりドリルパークに積極的ではなかった生徒がイベントに参加してくれた点です。カルテのガチャ機能を入口にドリルパークへ取り組み始め、1年生内容の復習問題に挑戦するなど、自分に合ったレベルから学び直す様子も見られました。遊び要素が学習開始のハードルを下げ、主体的な学びにつながっていたことがうかがえます。
イベントを通して、生徒が休み時間や家庭学習など、それぞれの生活リズムの中でドリルパークを活用している実態を把握できた点も成果の一つです。
参加しなかった生徒が次回参加への意欲を示しており、今後は告知や参加方法の改善によって、さらに取り組みを広げていけるのではないかと思っています。
今後の展望・期待
カルテへの期待と、これからの展望

ミライシードの3アプリ (オクリンクプラス・ドリルパーク・テストパーク)の結果が載っているカルテの学習レポートを見て、それぞれをどういう観点で見て生かせばよいのか、生徒たちが考えるのはまだ難しい場面もあります。また、カルテの画面で自分が前回よりどのように伸びたのか、意識して目的をもって読み取れるようになることで、ふりかえりはさらに深まるはずです。教師が説明しなくても、生徒自身がデータを見て意味づけできる状態に近づくことが理想だと考えています。
また、保護者との面談の場等においても、テスト結果だけでなく日々の取り組みや学びのプロセスを伝えられる材料として、カルテには大きな可能性があります。家庭では見えにくい学校での学び方を共有するツールとして、今後さらに活用の幅が広がっていくことを期待しています。
※ページの内容は2025年12月時点の情報です。
使用製品
カルテ
ミライシードの学習履歴を活用し、
子どもの自己調整力を育むとともに、先生方の日々の指導と評価を支援します。




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