導入事例

ドリルパーク活用で
子どものやる気を引き出す
- 取材
- 新潟県長岡市立栖吉中学校
- 使用製品
- ドリルパーク
- 学年
- 中学2年生
自主学習ノートを使った家庭学習の効率性や学習効果に疑問を感じ、「ドリルパーク」を使った取り組みを開始した長岡市立栖吉中学校の梶井康隆先生。取り組みを始めたきっかけと内容、そしてその効果についてお話を伺いました。
導入背景・目的
教員にとっても子どもにとっても最適な取り組みか
自主学習ノートを使った家庭学習を見直す
「毎日1ページ進めて毎日提出する」や「1週間で5ページ進める月曜日提出する」など、自主学習ノートを使った家庭学習を取り入れている学校は多いと思います。私も昨年度までは、同様の取り組みを行っていました。
ただ、自主学習ノートの点検作業がとても大変で、時間もかかる。働き方改革が進むなかで負担となってきていました。
一方、この自主学習ノートの進め方が、子どもたちにとって効果があるのかも疑問に思い始めました。提出しない子には、昼休みや放課後に時間をとって提出を促す。しかし子どもたちも、「出せばいいんでしょ」というように、ただ右から左に教科書の内容を書き写したり、大きな文字で書いたり・・・それには本当に学習効果があるのか。また、学習意欲が高い子たちからもまじめに提出しているが、塾などの課題が多くて、実は負担になっている、という声も聞こえてきました。
子どもも教師も時間をかけているこの活動が正しいのだろうか…そんなとき、ドリルパークを家庭学習の取り組みの一つとして使ってみようかなと思ったんです。
ドリルパークに切り替えることで、子どもたちがどれぐらいやったのかが一瞬でわかり、私たち教員にゆとりが生まれる。そこで、今の2年生を対象に、自主学習ノートをやめてドリルパークを使う家庭学習が始まりました。
導入成果
決まっているのは取り組み目標数だけ
学習意欲の低い子が積極的に取り組むようになった
ドリルパークは、2年生の学年単位での取り組みと、理科の教科での取り組みの2つあります。 学年単位の方は、1週間でドリルパーク100問に取り組むというものです。課題配信などもせず、問題も自主性に任せて選んでもらい、とにかく100問やっていればOK。仮に100問やっていなくて、その点は深追いせずに、ノートを提出していた頃のように昼休みや放課後に残してやらせてはいません。
理科の方は、もう1歩踏み込んで、ドリルパークの正解数を「主体的に学習に取り組む態度」の観点別評価の一部として反映させています。こちらも問題の指定はしていません。
2学期からは2,000問以上正答でA評価、1,500問以上でB評価と基準を明確にし、子どもたちにも伝えています。
ドリルパークでの2つの取り組みを実践してみて驚いたのが、学習意欲のある子たちよりも、学習意欲が低い子たちの方が、一生懸命学習し始めたことです。
当初この子たちは、ドリルパークをやっても、「わからない」「おもしろくない」とほかのワークと同じようにやらなくなっていくのでは?と思っていたのですが、むしろ前向きに学習しています。
ドリルパークには基礎的な問題も多く、心が消耗せずに挑戦できること、そして自分が学習した量がわかることが、モチベーションにつながり前向きになれている要因のようです。
ドリルパークの取り組み状況のランキングを発表したとき、コツコツ頑張っているけれど発言が少なく勉強に苦手意識があると周りに思われていた子の名前がランキングの上位にあったときは、周りからも、「おー!」と声があがりました。その子がうれしそうにしていたのが印象的でしたね。
授業では、ドリルパーク以外にも工夫していることもあるので、ドリルパークの成果だけではないと思いますが、学習のモチベーションと基礎学力は着実に上がっていると思っています。
今後の展望・期待
ドリルパークの活用でゆとりをつくり
子どもの意欲を引き上げる様々なしかけを用意する
ドリルパークの学習で見ているのは、取り組み数と正答数だけです。
何回目で正答したのか、どのくらい時間をかけているか?など、細かく見取っていませんし、なるべく手間をかけない、「あえて細かく見取らない」今のスタイルでドリルパークを活用していきたいと思っています。
ドリルパークでの見取りを厳しくしてしまうと、子どもたちのモチベーションを上げる働きかけとしてそぐわなくなってしまうかもしれません。
また、やる気を促すための働きかけは1つでは足りませんし、1つの取り組みが全員に合うわけでもありません。
ドリルパークを使った今の家庭学習のスタイルで教員に「ゆとり」が生まれています。ドリルパークがつくってくれたこの「ゆとり」を大切にして、いろいろな角度から、子どもたちの学習のやる気を上げる働きかけを新たな取り組みを考え用意していきたいですね。
※ページの内容は2024年11月時点の情報です。
使用製品
ドリルパーク個別学習ドリル
個々に合ったレベル・ペースで、知識の確かな定着や
主体的に個人で学ぶ姿勢を支援します。