導入事例
「オクリンクプラス」を筆記用具のように
使いこなす国語科の授業づくり
- 取材
- 神奈川県綾瀬市立落合小学校 | 渡邊 博文 先生
- 使用製品
- ドリルパークカルテオクリンクプラス
綾瀬市立落合小学校で4年生の担任を務める渡邊先生は、綾瀬市教育委員会の情報活用能力に関する研究員としてICT活用の推進に携わっています。今回、国語科の研究授業に向けての授業づくりにおいて、渡邊先生はベネッセの「オンラインサポート」を活用し、「オクリンクプラス」を効果的に授業に取り入れました。ICTを特別なツールとしてではなく、ノートや鉛筆と同じ「日常の筆記用具」としてどのように授業へ組み込み、子どもたちの主体性や表現力を引き出していったのか。その具体的な実践の工夫と、オンラインサポートの伴走の様子について詳しくお話を伺いました。
導入背景・目的
「使いこなせるか」という不安を払拭した、オンラインサポートとの出会い
綾瀬市では2025年度にミライシードが導入されました。渡邊先生は当初、「ドリルパーク」を家庭学習や自習時間での学習に積極的に活用していました。「ドリルパークでポイントを貯めて、カルテでガチャを回せる機能が、ゲーム要素を好む子どもたちのモチベーションにつながっており、算数の計算練習などで反復学習の効果を感じていました。」と渡邊先生は語ります。
さらに渡邊先生は、授業のユニバーサルデザインについて学ぶ中で、どの子も「わかる・できる・楽しい」授業を作るためには、共有のしやすさや操作のシンプルさから「オクリンクプラス」を授業内のツールとして活用したいという思いを強く抱くようになっていました。
そんな中、市の「情報活用能力」の育成について研究・発信する研究員に抜擢されます。さらに4年生の国語科で研究授業(物語文「一つの花」)を行うこととなり、ICTを効果的に活用した授業づくりを模索しました。
そこで頼ったのが、ベネッセの「オンラインサポート」です。これは、メタバース常駐のオンライン型ICT支援で、時間や場所の制約が少なく気軽に相談しやすいものになっています。渡邊先生は、サポータの秋吉さんとつながり、毎週火曜日の空き時間である11時に相談を重ねるようになりました。「最初は『パソコンの操作や資料作成の手助けをしてくれる窓口』というイメージだったのですが、実際は全く違いました。授業についてモヤっとした構想段階から、カフェでお話しするような気軽さで相談でき、一緒に授業を創り上げていく同僚やパートナーのような存在でした。」と渡邊先生はその出会いを振り返ります。


ミライシードを活かした授業・家庭学習の工夫
オンラインサポータとの打ち合わせは、単なる機能説明に留まりませんでした。渡邊先生が「こんな授業がしたい」というアイデアを話すと、秋吉さんが「国語の物語文なら、こんな事例がありますよ」「その授業の流れならオクリンクプラスのこの機能が使えます」といった様々な活用事例の提案がありました。それを渡邊先生が日々の授業で試し、次回の打ち合わせで「ここが使いやすかった」「ここで引っかかった」とフィードバックするというサイクルを繰り返しました。これにより、具体的な使い勝手を肌で感じながら、研究授業の構想を練り上げていくことができました。
1.導入での意見共有と「ズレ」の可視化による問題意識の醸成
実際の国語の研究授業「一つの花」では、導入から展開に至るまでの「一人で考える時間」にオクリンクプラスを活用しました。まずは各個人の考えを持たせたうえで、「みんなのボード」にカードを提出させます。あらかじめカードを色分けしておき、集計機能を活用した際に、色の分布で誰がどの意見を選んだか一目でわかるように工夫しました。「子ども同士の意見の『ズレ』が明確に可視化されることで、『私とあの子どこが違うんだろう』『なんで違うんだろう』という疑問が生まれ、その後の対話が非常に深まりました。」と渡邊先生は語ります。
2.毎時間の振り返り蓄積と、黒板の板書共有による学びの連続性
さらに画期的だったのが、「振り返り」と「板書」の蓄積です。オクリンクプラスの1つの授業設定の中に、全時間分(1時間目、2時間目、3時間目…)の振り返りカードを蓄積していく仕組みを作りました。これにより、単元を通した子ども自身の考えの変容や成長のプロセスが一目でわかるようになります。 また、毎時間の黒板の板書を写真に撮り、それも「みんなのボード」に残して共有しました。「子どもたちは、授業が始まる前に自らタブレットを開いて、前の時間の板書や友達の振り返りカードを見るようになりました。教員が『前回の授業は何をやったっけ?』と促さなくても、自発的に前回の授業を振り返ることができる環境が整ったのは大きな成果です。」と渡邊先生は評価しています。


3.宿題や総合的な学習の時間への応用
国語の授業以外でもオクリンクプラスの活用は広がっています。国語の音読や算数の九九の宿題では、子どもたちが、自分が音読や九九に取り組む様子を動画で撮影し「提出ボックス」に提出するという形を取り入れました。また、4年生が合同で行う総合的な学習の時間では、講話を聞いた後の感想を打ってシェアしたり、プロジェクトチームごとに「みんなのボード」を分けて意見を集約・編集したりと、協働学習のツールとして大いに役立てています。
導入成果
子どもたちのモチベーション向上と、先生の「見取り」の変化
ミライシードの活用により、子どもたちの表現力に大きな変化が見られました。「タブレットで文字を打つことで、字の上手い下手が関係なく、表現することへの自信につながっています。ICTを使って表現することに慣れると、結果的にノートに自分の手で書く際の『表現の幅』や『表現する体力』も向上していると感じます。」と渡邊先生は手応えを感じています。また一方でICT活用に関して、生成AIを使って簡単に答えを出してしまうことへの危惧も抱いており、だからこそ「情報を取捨選択し、思考力や表現力を上げるためのICT活用能力の育成」が教員側に求められていると強調します。
先生ご自身の変化として最も大きかったのは、オンラインサポータとの対話を通して、授業に対する視野が大きく広がったことです。「自分の目線だけだと使い方の視野が狭くなりがちですが、第三者からの意見をもらうことで、広い視野でICTの活用法を考えることができました。本当に力強い伴走者でした。」と、その効果を高く評価されています。
今後の展望・期待
これまでの授業スタイルにICTを融合させ、自分自身をアップデートする
渡邊先生は、ICTを特別なものとして扱うのではなく、鉛筆やノートと同じ「筆記用具」の一つとして位置づけることが重要だと強調します。「ただ単純にICTを使えばいいわけではありません。ノートで書く良さや、生の人との関わりの良さも大切にしながら、そこにICTの『共有の素早さ』などの良さをどこに入り込ませるかが重要です。ゼロから新しいことを始めるのではなく、今までの自分の授業スタイルにICTの良さを融合させていく感覚が大切です。」

今後は、2学期の物語文「ごんぎつね」の授業などでも、これまでの先生方が築き上げてきた指導法にICTを掛け合わせることで、今の子どもたちに合った学び方を探求し、オリジナリティを出しながら自分自身の授業をさらにアップデートしていきたいと意気込みを語ってくださいました。 「学ぶこと、そして自分をアップデートしていくことはとても楽しいです。最初から完璧な準備をするのではなく、まずは気軽な気持ちでオンラインサポータさんに相談し、対話を通して試してみることから始めてみてはいかがでしょうか」。
※ページの内容は2026年7月時点の情報です。
使用製品
ドリルパーク個別学習ドリル
個々に合ったレベル・ペースで、知識の確かな定着や
主体的に個人で学ぶ姿勢を支援します。
カルテ
ミライシードの学習履歴を活用し、
子どもの自己調整力を育むとともに、先生方の日々の指導と評価を支援します。
オクリンクプラス
個人思考と共同作業の自由な行き来により
子ども同士が対話し、主体的に学んでいく授業運営を支援。


