ミライシード

導入事例

神奈川県鎌倉市立西鎌倉小学校 髙橋 宣弘先生
願いを学びの出発点に。
「学ぶ意味」を創り出し、
仲間と心をつなぐ
小6算数の授業実践
取材
神奈川県鎌倉市立西鎌倉小学校 | 髙橋 宣弘先生
使用製品
ドリルパークオクリンクプラステストパーク
学年
6年生

導入背景・目的
テストの点数で自信を失う子どもたち。「何のために学ぶのか」を見つめ直す

本校では「誰一人取り残さない」を基軸に、自分で決めて学びを進める学習者中心の教育を進めてきました。しかし、学年が上がるにつれて習熟度差が広がり、授業についていけず自信を失う児童や、すでに理解している内容で学ぶ必然性を感じにくい児童が同一教室内に混在するという課題がありました。

また、学習が「どれだけ進んだか」「終わったか」といった量的達成で捉えられがちで、子どもたちが学ぶ意味や価値を見出しにくい状況も見られました。

「何のために学ぶのか」「これは自分にとってどんな意味があるのか」。学習内容の理解にとどまらず、一人ひとりが学ぶ意味を創り出し、主体的に学びを進める力を育てることをねらいとして、今回の算数の授業実践がスタートしました。

導入成果
オクリンクプラスとドリルパークで実現する、選択と共創の探究学習

授業は、子どもたちの「願い」を学びの出発点として位置づけ、以下の流れで展開されました。

① 基礎内容の学習と問いの共有 

単元の前半は全員で基礎的内容を学習し、そこで生まれた問いをクラスで共有します。後半の探究学習に向けた「願いの芽」をここで育みます。

② 学びの振り返りと現在地の可視化

 毎時間の導入では、前時の振り返りを「オクリンクプラス」のカードで共有します。児童は仲間の振り返りから自分にとっての学ぶ意味や願いに触れ、自分が何に課題を感じているかを整理して本時の学習に向かいます。

③ 問い(めあて)の設定

 オクリンクプラスのカードを活用し、自分の疑問や深めたいことをもとに本時の問いを決定します。問いを立てたこと自体を児童の「願い」の発露と受け止めます。

④ 選択による探究の実行

 展開では、個別またはグループで探究を進めます。基礎を確かめたい児童は教科書や「ドリルパーク」を活用し、「テストパーク」で理解を確認。理解が進んだ児童は、自分の願いに応じて探究を深めます。

⑤ 願いの共有から生まれる学びの共創 

まとめとして、本時の探究をオクリンクプラスの提出ボックスに記録し、次に深めたい問いや見出した価値を言語化します。学年全体で探究の成果を共有し、互いの願いが響き合うことで、学びを個人内の理解から他者と価値を生み出す学びへと広げていきます。

 


他者を思いやる問いへの変化と、「算数が好きになった」という喜び

実践を通して、児童の学びには明らかな質的変化が見られました。初期は「どれだけ終わったか」という量的達成を基準とする振り返りが多かったものの、次第に自ら問いを立て、「もっと深めたい」「他の人の役に立ちたい」といった視点が加わっていきました。

後期には、「皆が理解できるように」「苦手な人も算数を好きになれるように」と、他者を意識した問いが多く見られるようになりました。国語科で行った学期末の自由記述でも、全体の約4割の児童が算数の学びに言及しており、算数の学習が教科の枠を越え、価値観や行動意識に大きな影響を与えていることがうかがえました。




【インタビュー】

孤独な挑戦を支えたものと、ミライシードがもたらした価値

今回の実践を中心となって進められた髙橋先生と、その挑戦を温かく見守ってこられた上校長先生にお話を伺いました。

――算数という教科で、このような新しい授業スタイルに挑戦された背景を教えてください。

髙橋先生:

 これまで、算数が嫌い、苦手だと思い込んでしまう子どもたちをたくさん見てきて、ずっと辛い思いを抱えていました。テストの点数で人と比べて「自分は頭が悪いんだ」と思い込んでしまう。その根本的な課題は、「学ぶ」ということが子どもたちの中で自分の人生から切り離されてしまっていることだと気づいたのです。「何のために学ぶのか」を実感できる授業を子どもたちと一緒につくりたいという思いが、今回の挑戦の原動力でした。

 


――これまでにない授業づくりには、ご苦労もあったのではないでしょうか。

髙橋先生: 

はい。子どもたちが笑顔で学べるように試行錯誤する中で、その一瞬だけを切り取られて「教科の目標に迫っていない」と非難されることもあり、孤独を感じることもありました。しかし、校長先生が私の目指すものを信じて応援してくれたことが、何よりの励みになりました。今回の受賞も大きな後押しになっています。


上校長先生:

髙橋先生の授業は、これまでの「一斉授業」の枠にとらわれた授業観に大きな風穴を開けてくれました。支援級での担任経験から得た「学習者中心の学び」への深い思慮があるからこそ構築できた授業だと思います。子どもたちの実際の成長する姿を見せていくことでしか、新しい授業観は広がりません。イノベーターとして、よく道を切り拓いてくれたと思っています。

 

――ミライシード(オクリンクプラス、ドリルパーク、テストパーク)は、今回の実践でどのような役割を果たしましたか?

髙橋先生:

非常に大きな役割を果たしてくれました。子どもたちの振り返りを見ると、「自分のタイミングで何度もテストができる」「好きな時に学べる」といった声が多くありました。オクリンクプラスは直感的に使えて子どもたちも大好きですし、そこにドリルパークやテストパークがシームレスにつながっているのが素晴らしいです。 以前、テストパークの開発者の方が「テストを好きになってもらいたい」と仰っていましたが、その願いは確実に子どもたちに届いています。100点を取ったのに「また受けたい」と何度も挑戦する子がいて、卒業式のスピーチで「算数が好きになりました」と語ってくれたときは本当に嬉しかったです。


「炭火のように続く学び」を目指して——今後の展望

―最後に、来年度に向けた展望をお聞かせください。

上校長先生:

鎌倉市では「炭火のように続く学び」を大切にしています。ここで算数が好きになったという経験が、中学校へ行ってもずっと消えずに続いてほしいと願っています。来年度は5年生の担任として、この学びの力が学力にもどう結びついていくのか、その検証も進めてもらいたいと期待しています。


髙橋先生:

子どもたちが「願い」を学びにつなげることができたとき、自ら試行錯誤を回して学びがどんどん深まっていくことを、今回の実践で子どもたちから教わりました。この「願い」をどうやって育み、教科の学びとつなげていくのか。学年や学校を超え、地域社会にも伝えていけるよう、これからも研究を深めていきたいと思います。

※ページの内容は2026年3月時点の情報です。

使用製品

ドリルパーク個別学習ドリル

個々に合ったレベル・ペースで、知識の確かな定着や
主体的に個人で学ぶ姿勢を支援します。

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オクリンクプラス

個人思考と共同作業の自由な行き来により
子ども同士が対話し、主体的に学んでいく授業運営を支援。

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テストパーク

次の学びにつながるデジタルテスト。
先生方の働き方改革と子どもたちの学力向上を支援します。

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