ミライシード

導入事例

東京都杉並区立沓掛小学校 小松 京子先生
「読む」と「書く」を
シームレスにつなぐ。
オクリンクプラスを活用した
小5国語の協働学習
取材
東京都杉並区立沓掛小学校 | 小松 京子先生
使用製品
オクリンクプラス
学年
5年生

導入背景・目的
限られた授業時数の中で、「読む」から「書く」への深い学びをどう実現するか

小学校第5学年の国語科単元「資料を用いた文章の効果を考え、それをいかして書こう」では、「読むこと」で身に付けた力を「書くこと」に生かす学習が求められます。しかし、10時間という限られた授業時数の中で、指導事項を確実に押さえつつ、子どもたちが思考を深める学習を展開するには、効率的な授業デザインと既習事項を生かす工夫が必要でした。

また、文部科学省の報告でも、GIGAスクール構想導入後もデジタルツールを活かした言語活動はまだ試行段階にあると指摘されています。そこで本実践では、「読むこと」と「書くこと」を関連付け、協働的な学びとICT(オクリンクプラス)を効果的に組み合わせることで、限られた時間の中でも質の高い学習を実現することを目指しました。


導入成果
オクリンクプラスの「みんなのボード」を駆使した、10時間の単元デザイン

授業は、「読むこと(固有種が教えてくれること)」に5時間、「書くこと(自然環境を守るために)」に5時間の計10時間で構成され、全編を通してオクリンクプラスが活用されました。


【読むこと】共同編集と集計機能で多様な視点に触れる

導入では、初発の感想や語句の意味調べを「みんなのボード」で共有・共同編集し、その後の読解に生かせる基盤を作りました。 展開では、グループごとにみんなのボードで共同編集しながら、筆者の主張や資料の効果を表にまとめました。さらに、「絶対に必要な資料」と「なくてもよい資料」を個人で考えた後、集計機能を使って全体で共有することで、資料の効果についての考えを深めました。

 


【書くこと】情報を一元化し、スムーズな文章作成へ 

「書くこと」の学習では、自分の考え、使用する資料、文章の組み立てなどをすべてオクリンクプラスのカードにまとめました。インターネットで調べた参考サイトのリンクもカードに貼り付けることで、いつでも情報を引き出せる状態にしました。 文章の作成自体はタブレットの文書作成ソフトで行い、完成した文章をPDFに変換してオクリンクプラスのカードに貼り付け、みんなのボードに提出するというスムーズな導線を確保しました。

 

【まとめ】待ち時間ゼロの相互評価で学びを共有

単元の最後には、みんなのボードに提出された友達の文章を読み合いました。テーマごとにボードを分けることで自分が興味のある文章を選びやすくし、コメント機能を使って内容や書き方の良かった点を具体的に伝え合いました。

 


9割以上の児童が「よかった」と実感。効率化がもたらした対話と達成感

実践後、担当する3学級(89名)を対象に行ったアンケートでは、非常に肯定的な結果が得られました。

「読むこと」における協働学習については、96%の児童が「よかった」と回答。「自分にはない視点があり、自分の考えを見直すきっかけになった」など、対話を通して個の理解が深まる様子が見られました。 また、「書くこと」においても、事前に必要な情報をカード1枚にまとめたことで、「文章が書きやすかった」という声が多く挙がり、全児童が時間内に文章を書き終えることができました。

PDFにして読み合う活動についても94%が「よかった」と回答。「紙で読み合うのと比べて待ち時間がなくてよかった」というICTならではの効率化が評価されたほか、コメント機能で成果を認め合うことで、達成感を得たり、友達の良さを次の学習に生かそうとしたりする前向きな姿が見られました。

 




【インタビュー①】

「今年が一番充実した1年だった」。一人の挑戦が学校全体、そして地域へ広がる

今回の実践を中心となって進められた小松京子先生と、その挑戦を支える浅見校長先生、そして杉並区の渋谷教育長にお話を伺いました。まずは授賞式当日の喜びの声をお届けします。

 

――この度は受賞おめでとうございます。まずは小松先生、受賞の率直なご感想と、ミライシードを活用した授業の手応えについてお聞かせください。

小松先生: 

私自身、今回の受賞には本当に驚いています。今年は教科担任制で国語と算数を担当しており、特に国語ではほぼすべての授業をオクリンクプラスで行いました。オクリンクプラスを使うことで、私の授業の可能性が広がり、子どもたちのできることがどんどん増えていくのを強く感じました。教員人生の中で、今年が一番充実して授業を実践できた1年だったと思っています。


――浅見校長先生から見て、小松先生の取り組みや学校全体への波及効果はどのように映っていますか?

浅見校長先生: 

小松先生は本校に赴任して2年目ですが、ICTを活用した学びに積極的に挑戦してくれています。いざ授業で実践するとなると二の足を踏む教員も多い中、勇気を出して挑戦し、しかもそれを学校全体に公開してくれています。それを見た他の先生たちにも活用が広がり、「ミライシードを使ってみました」という声が校内で増えました。子どもたちの話し合いや、読み取ったものを表現する力が本当についてきたと感じています。


――渋谷教育長からも、今回の実践についてお言葉をいただけますでしょうか。

渋谷教育長: 

沓掛小学校は、区内でも様々なことにチャレンジしてくれている学校です。これまで環境整備に力を入れてきたことが、こうして子どもたちの実際の授業に反映されたのは大変素晴らしいことです。今回の実践を好事例として、区内全体へさらに活用が広がっていくことを期待しています。

 



【インタビュー②】

「伴走者」として子どもの自走を支える。オクリンクプラスが生み出す学びの形

後日、小松先生に改めてオンラインでインタビューを実施し、日々の授業における具体的な工夫や、今後の展望についてさらに深掘りしてお話を伺いました。


――ほぼすべての国語の授業でオクリンクプラスを活用されたとのことですが、以前と比べてどのような変化がありましたか?

小松先生: 

年度末にカードボックスを整理したところ、フォルダが41個もあり、本当に全単元で使っていたんだなと自分でも驚きました。 以前の紙のノートを使った授業との一番の違いは、「共有の速さ」と「共同編集」です。ノートに書かせていた時は、書き終わるまでの待ち時間が発生したり、早く終わった子が声を出すと他の子の邪魔になってしまったりという悩みがありました。今はすぐ共有でき、待ち時間なくコメントし合えます。名前が出るからこそ責任を持って具体的なコメントをするようになり、子どもたち同士で良さに気づけるようになりました。


――協働学習(グループワーク)において、子どもたちの様子はいかがでしたか?

小松先生: 

クラスの中には「一人でやりたい、その方が早い」という子も一定数います。しかし今回、「みんなのボード」で共同編集をしたことで、そうした子たちからも「一人では思いつかなかった考えを知ることができた」という感想があがりました。苦手な子も得意な子も、みんなでやるからこそ分かるという「共同編集の良さ」を実感してくれたと思います。


――授業をスムーズに進めるための、先生ならではの工夫はありますか?

小松先生: 

小さな工夫ですが、カードの色を単元の流れに合わせて変えています。初発の感想はピンク、意味調べはクリーム色、後半は寒色系といった具合です。子どもたちが「みんなのボード」に提出した際、間違ったボードに送ってしまっても色ですぐに気づけるようにしています。 また、カードの「枠外」をよく活用しています。枠外にヒントを置いておき、困った子はそれをめくって見る、自力でやりたい子は開かない、というように設定しています。タブレットと教科書のみで、それぞれのペースに合わせて学習を進められるので非常に助かっています。


――最後に、小松先生が目指す今後の授業像を教えてください。

小松先生:

私は子どもたちの「伴走者」でありたいと思っています。子どもたちの学びが「自走」していくのが理想です。 最近では、子どもたちの方から「こういう学び方をしたい」「この単元ではこういうことを学びたい」という声が出始めるようになりました。これからも、子どもたち自らが学びを創り出していけるような授業を目指して、一緒に成長していきたいです。

※ページの内容は2026年3月時点の情報です。

使用製品

オクリンクプラス

個人思考と共同作業の自由な行き来により
子ども同士が対話し、主体的に学んでいく授業運営を支援。

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