子どもの心をほぐす 小学校のICT学級レク4選
―学級づくりで必要なのは「教師の余白」だった!―

学級経営
子どもの心をほぐす 小学校のICT学級レク4選―学級づくりで必要なのは「教師の余白」だった!―

執筆/東京都大田区立公立小学校教諭 東山 峻先生

私たち教師は日々、教材を工夫したり、子ども同士が自然と関わり合える活動を取り入れたりしながら、「また学校に来たい」と思える教室づくりを目指しています。学校は、子どもたちが毎日たくさんの挑戦を重ねる場所です。その一方で、さまざまな場面で評価される場所でもあります。


だからこそ私は、子どもたちが安心して笑い、自分らしさを出せる「ほぐれた教室づくり」を大切にしています。そのような教室づくりを支える方法の一つが、学級レクです。子どもたちが笑顔で関わりあえる時間を積み重ねることが、学級の一体感や安心感につながります。さらに、ICTを活用することで、子どもたちが夢中になれる活動の幅は大きく広がります。

そこで、本記事では、学級づくりに役立つICT学級レクを紹介します。子どもたちの笑顔があふれる教室づくりのヒントになれば幸いです。


この記事はこんな先生におすすめです!

  • 面白い学級レクのアイデアを探している先生
  • 手軽に実践できるICT活用法を知りたい先生
  • 生成AIやICTを取り入れて、新しい学級レクに挑戦したい先生

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夏休み・冬休みビンゴ大会 やり方とイメージ

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画像曲名・歌手名当てクイズ大会の流れ

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画像曲名・歌手名当てクイズ表彰状テンプレート

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復習クイズ大会 問題作成イメージ

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学級レクで心をほぐす教室づくり
―「失敗しても大丈夫」を育てる時間―

レクは授業時数にカウントされるわけではありません。なくても授業は進められます。それでも、私はこうした時間を大切にしています。なぜなら、子どもたちが「失敗しても大丈夫」「安心して本音を出せる」と感じられる時間だからです。授業中に発言して間違えることは、子どもにとって大きなハードルです。一方、レクでは「間違えた!」「惜しい!」と笑い合いながら楽しむことができます。そうした経験を積み重ねることで、「間違えても大丈夫」という安心感が育ち、自分の考えや気持ちを表現しやすくなると感じています。


また、レクでは、普段はおとなしい子が笑顔を見せたり、あまり前に出ない子が活躍したりする姿が見られます。授業だけでは気付きにくい子どもたちの一面に出会えることも、学級レクの大きな魅力です。

ICT学級レク4選
― 明日から実践できるアイデア集 ―

 ここからは、「明日やってみよう!」と思えるICT学級レクを4つご紹介します。


①思い出をシェアしよう!「夏休み・冬休みビンゴ」

長期休み明けは、久しぶりの再会で会話が弾む一方、教室全体としてはまだ少し空気が固いこともあります。そんなときにおすすめなのが、「夏休み・冬休みビンゴ」です。「海に行った」「夜更かしをした」など、休み中の思い出をビンゴ形式で楽しく伝え合う活動です。


あらかじめ教師が「オクリンクプラス」などでビンゴカードを作成し、子どもたち一人ひとりに配付します。ビンゴカードには、休み中の出来事や季節感が伝わる質問を入れます。例えば、夏休みなら「花火をしましたか?」、冬休みなら「おもちを食べましたか?」などです。活動が始まると、子どもたちは教室を歩き回ってペアをつくり、挨拶をしてからじゃんけんをします。勝った人が「この子なら当てはまりそうだな」と思う質問を一つ選び、相手に尋ねます。「はい」と答えたらそのマスに相手の名前を書き、「いいえ」なら空白のままにします。一人につき質問は一つまでとし、相手を替えて繰り返します。縦・横・斜めのいずれかがそろったらビンゴです。


休み中の思い出をきっかけに、普段あまり話す機会のない友達とも自然に交流が生まれ、クラス全体の雰囲気も少しずつほぐれていきます。「〇〇さんも花火を見たんだ!」「今度その話を聞かせて!」といった会話が、その後の学校生活につながることも少なくありません。「オクリンクプラス」を使えば、ビンゴカードの配付も簡単です。子どもたちが楽しみながら交流を深め、笑顔で新学期をスタートできる、おすすめの学級レクです。(画像①)

 

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画像① 夏休み・冬休みビンゴ
長期休み明けの固まった雰囲気の中で、“話しやすさ”をつくる入口とした休み明けのレク。 


②AI画像で大混乱!?曲名・歌手名当てクイズ大会

ある日、子どもが「情報番組でこんなのを見たよ!これ、学校でもできそう!」と教えてくれました。そこから学級向けにアレンジして生まれたのが、この「曲名・歌手名当てクイズ大会」です。


事前に、曲名や歌手名をもとに、それぞれをイメージした画像をAIで生成します。当日は、その画像を電子黒板に映して出題します。答えが分かったグループは、「オクリンクプラス」のカードに曲名と歌手名を入力し、提出BOXへ送信します。一番早く提出したグループに解答権があるため、「早く!」「送って!」と声を掛け合いながら協力する姿が見られます。正解するとポイントを獲得し、得点は「オクリンクプラス」の「みんなのボード」で管理します。順位がリアルタイムで更新されるため、最後まで夢中になって取り組むことができます。AIが作る画像は、「なるほど!」と思えるものもあれば、「なんでこんな画像になるの!?」と思わず笑ってしまうものもあります。予想外の画像を手掛かりに、「これ〇〇じゃない?」「惜しい!」と友達同士で考えを伝え合う姿が自然と生まれます。正解が分かった瞬間には歓声が上がり、教室全体が一体となって楽しめるレクです。(画像②)

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 画像② 曲名・歌手名当てクイズ大会
歌手名と曲名を基にそれぞれをイメージした画像をAIで生成し、出題した。


➂みんなが先生!ICTを組み合わせて1年間の復習クイズ大会

学年末におすすめなのが、「ミライシード」の「オクリンクプラス」と「テストパーク」を組み合わせた「復習クイズ大会」です。教師が問題を用意するのではなく、子どもたち自身が作った問題でクイズ大会を行うのが、このレクの最大のポイントです。自分たちが作った問題だからこそ、「これ〇〇さんのだ!」「難しい!」と教室中に歓声が広がり、楽しみながら1年間の学びを振り返ることができます。


まずは、「オクリンクプラス」を使って、国語・算数・理科・社会の4教科から、一人ひとりが「みんなに解いてほしい問題」を作ります。「みんなが覚えていそうだけど、ちょっと迷いそうな問題を考えてみよう!」と声をかけると、子どもたちはノートや教科書を見返しながら探し始めます。問題を作るだけでなく、答えや解説まで自分の言葉でまとめさせることで、学習内容を改めて整理する機会にもなります。


完成した問題は、「テストパーク」のカスタム機能を使ってクラス全員に出題し、「復習クイズ大会」を開催します。画面に自分の問題が映し出されると、「これ僕が作った問題だ!」と大喜び。普段は控えめな子が作った問題にクラス全員が真剣に考え込む場面もあり、一人ひとりが主役になれる時間になりました。友達が作った問題を解き合うことで、楽しみながら自然と1年間の学習を振り返ることができる、学年末にぴったりの学級レクです。(画像③・④)

 

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画像③ 「オクリンクプラス」と「テストパーク」を

組み合わせた「復習クイズ大会」

自分たちで問題を作り、楽しみながら1年間の学びを振り返る。


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画像④ 「テストパーク」で問題作成 
画像③の子どもたちが作成した問題を基に、教師が「テストパーク」のカスタム機能で問題を作成し、

クラス全員で「復習クイズ大会」を開催した。


④次に挑戦したい!

AIで作る「ウォーリーを探せ風」にチャレンジ

最後に紹介するのは、子どもたちの反応を想像しながら、今まさに形にしている、次に挑戦したい学級レクです。


このアイデアが生まれたきっかけは、前述した「AI画像曲名・歌手名当てクイズ」です。子どもたちがAIの不思議な画像に夢中になる姿を見て、「この画像を使えば、もっと違う遊び方もできるのではないか」と考えました。


そこで思いついたのが、「ウォーリーを探せ」のような探す活動です。画像生成AIでたくさんの人が写った背景画像を作成し、その中に私自身の写真を自然に合成します。そして、「先生を探せ!」というゲームにして、制限時間を10秒や20秒に設定し、その間に先生を探してもらいます。短時間で取り組めるため、朝の会や授業の導入、ちょっとしたすき間時間にも取り入れやすい活動です。慣れてきたら、「同じポーズの先生を探そう」「笑っている先生は何人いるかな?」など、探す条件を変えるだけで、何度でも楽しめます。さらに、実写版だけでなく、イラスト風の先生が登場するバージョンを作るなど、AIならではのアレンジも可能です。


この活動は、教科の学習にも発展できると考えています。例えば国語では、一年間で学習した漢字の中から「さんずい」の付く漢字を探したり、社会では都道府県のキャラクターの中から関東地方だけを探したりと、遊び感覚で学習内容に触れられる教材にも応用できそうです。子どもたちが「見つけた!」「もう一回やりたい!」と夢中になる姿を想像しながら、新しいレクを考える時間も、私にとって大切な学級づくりの時間です。子どもたちと実際に取り組める日を、今から楽しみにしています。(画像⑤・⑥)


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画像⑤  AIで作る「ウォーリー風、先生を探せ(1)」 
画像生成AIでたくさんの人が写った背景画像を作成し、その中に私自身の写真を合成した。


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画像⑥  AIで作る「ウォーリー風、先生を探せ(2)」
こちらはイラストバージョン

おわりに

今回紹介したレクは、どれも「子どもたちが楽しめそう!」という小さなアイデアから生まれました。そのヒントは、子どもとの何気ない会話や日常の出来事、身近な遊びなど、意外とすぐそばにあります。


ただ、そのアイデアを形にするためには、「思いつく余白」が必要です。忙しい毎日の中では、せっかくのアイデアも、そのまま流れてしまうことが少なくありません。


私自身、そんなアイデアを逃さず形にするために活用しているのが「一冊のノート」です。思いついたことを書き留め、整理し、少しずつ実践へとつなげています。次回は、今回紹介したような学級レクを生み出す土台となっている、私自身のノート術についてご紹介します。日々の忙しさの中でも、アイデアを育て、実践につなげるヒントとして、ぜひご覧ください。

【後編】アイデアを育む教師の余白をつくるノート術


※生成AIを使う場合は、児童・生徒の個人情報を入力しないこと、実在する人物やキャラクターに似せた画像を作らないこと等、校内での利用ルールを確認してから使うようにしてください。曲名や歌手名を扱う場合も、授業内・学級内で楽しむ範囲にとどめ、画像や問題を外部に公開しないようにしましょう。

先生のプロフィール

東山 峻先生
東京都大田区公立小学校 教諭

東山 峻 先生

東京都大田区立公立小学校教諭。

ベネッセ「ミライシード DX エデュケーター」としても活動し、ウェビナーや研修等を通じてICT活用の実践事例を全国へ発信。ベネッセコーポレーションとジブラルタ生命が共同開発した金融教育教材の監修を務めるなど、活動の幅は多岐に渡る。AIの勉強と出退勤時のランニングが日課。
金融教育(ジブラルタ生命株式会社) | ミライシード | Benesse

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