一覧に戻る

その他

いっしょに伸ばそう!ミライの芽/第20回 4月からの自分を少しでもラクにするために

1年間お疲れ様でした!

どの学校も春休みに入ったことと思います。本当に1年間お疲れ様でした!
来年度の学年や担当はもう発表されたでしょうか?今までやったことがない学年の担任になり不安を感じている方や、異動してくる方と組むことになり、どんな人なのか心配している方もいるかもしれません。
不安や心配は、いつになってもつきまとうもの。
無理に振り払わず、見えない未来を楽しむ余裕を持ちたいものです。
きっと来年度も(は)いい年になる。そう思って年度末はゆっくり過ごしましょう。

最も忙しい4月を乗り切るために、3月のうちにできること

春休みは異動や引継ぎ、部活動など何かとやることがありますよね。
思いのほかあっという間に過ぎてしまい、すぐ新年度が始まってしまいます。
4月からの多忙さを知っている人ほど、早め早めに行動したいと思っているかもしれません。
そこで、忙しい4月を乗り切るために3月のうちに何ができるかを少しだけお伝えしておこうと思います。

〇まずはとにかく休む
「何ができるか」にいきなり「休む」ですみません。でもとにかく休むことです。
続けて休みがとれるのは今しかありません。今年度残っている年次休暇をすべて使って、身体を休めてください。できたらどこか旅行へ!
遠くへ行かなくても、日帰りでのお出かけや、マッサージに行く、おいしいものを食べるなどでもリフレッシュできるかもしれません。1年間がんばった自分へのごほうびを考えてみてください。今しっかり休んでおくことが、必ず4月からのエネルギーになっていきます
どうしても休みがとれず出勤しなければならない日でも、できるだけ早く帰れるようにしてくださいね。

〇次の学年のことについて調べる
書店に行くと、たくさんの本が並んでいます。
次の学年に関する本を一冊買っておくだけでも心の安定になるかもしれません。
Webサイトにも情報はたくさんあるので、それを見ることも勉強になります。

〇「黄金の3日間」の計画だけ考える
「黄金の3日間」と呼ばれる、始業式後の3日間の過ごし方は重要です。
この3日間で何を大切にするかについてはいろいろな考え方があると思いますが、私は「今年のクラスは楽しそうだな」「この先生と一緒に勉強していきたいな」と子どもたちに感じてもらうことが大切だと思っています。
4月は年度初めの事務仕事や学校全体の計画などに追われて、授業準備の時間が十分にとれない場合も多くあると思いますが、「黄金の3日間」の計画だけは考えておけると安心です。
担任である自分の自己紹介、子どもたち同士の自己紹介のやり方やタイミング、国語や算数など主要教科の1時間目の過ごし方、学級・学年レクの内容など、ぜひ計画しておきましょう。
学級開きに関するミライシードの事例もたくさんありますので、ぜひ一度見てみてください。
https://bso.benesse.ne.jp/miraiseed/fansite/usecase/chfkdteq7vfa.html

とはいえ、もし「黄金の3日間」の計画ができないまま新学期を迎えたとしても、あせらないでくださいね。
大丈夫です。子どもたちと一緒に過ごす日は200日以上続きます。
とにかく忙しくても、あなたがゆったりと余裕をもって行動することが子どもたちの心の落ち着きにつながります
万が一何も終わっていなくても、ゆったり、どっしり、笑顔で子どもたちを迎えてあげてください

4月に入り忙しくなっても、視野を広くもとう

4月に入るといろいろなことが動き出しあわただしくなりますが、いきなり無理をしないようにしましょう。目の前の仕事に集中しすぎてしまうと、途中で息切れしてしまいます。そこで、4月に入ってからの仕事の進め方のコツをご紹介します。

○時間を決めて仕事をする
なかなか休むことが難しい始業式までの時期は、時間を決めて仕事をするようにしましょう。
今日でなくても大丈夫なタスクは翌日に送ってもよいでしょう。定時とは言わなくても、21時まで残ってしまう日が続きそうでしたら「20時には終わらなくても帰る」など決めてしまいます。
職場の方に、「〇時に帰る」と宣言することも大切です。周りからも声をかけてもらいながら決まった時間に帰ることを徹底していきましょう。
1年は長いのです。スタートダッシュで燃え尽きないよう注意してください。

〇周りを見渡して、周りの先生のためになることを
余裕のない4月だからこそ、周りの先生のために行動することが大切です。
隣の人の分まで印刷しておく、ものを運んでおく、準備しておく。
やりすぎは厳禁。相手が申し訳なく思ってしまってはいけないので、「ついで」でできる範囲でやりましょう。
また、自分がやってもらったことを見つけて、「ありがとうございます!」と職員室で大きな声で言いましょう。助けるだけでなく、助けてもらったことを探して感謝を伝えることも、よい職員室の空気をつくっていくのにとても大切です。
ミライシードの年度更新ができているかなど、声をかけあって確認してみるのもよいでしょう。

「いっしょに伸ばそう!ミライの芽」の連載は今回で終了です。

コラムをお読みいただき、ありがとうございました。
5月から約10か月間連載してきた「いっしょに伸ばそう!ミライの芽」のコラムも、20回目の今回で連載終了となります。
いかがだったでしょうか?
少しでも皆様のお力になれていたらうれしいです。

来年度も私は全国の先生方のお力になれるよう動いていきたいと思います。
なんなりとお声をお寄せください。
皆様の学校・教育委員会にお邪魔したいと思います。
皆様とどこかでお会いできるのを楽しみにしています。
約1年間、ありがとうございました。
      



庄子寛之
元・東京都公立小学校 指導教諭
現・ベネッセ教育総合研究所 教育イノベーションセンター 研究員