導入事例
先生方の安心感と日常化を生み出す、
伴走型のICT校内推進
- 取材
- 東京都大田区立松仙小学校 | 東山 峻先生
- 使用製品
- ドリルパークオクリンクプラス
導入背景・目的
導入から1年。多忙な現場でICT活用のハードルをどう下げるか
大田区でオクリンクプラスが導入されて1年。本校では「操作が難しい」「慣れるまでに時間を割けない」といった声が挙がっており、多忙を極める中でICTの技術をあげたくても、ICT研修の機会や他学年の授業を見学する余裕がないことが課題となっていました。
また、共働き世帯の増加に伴い、保護者が学校での学習の様子を知る機会が不足しているという、家庭との連携面での課題もありました。
こうした背景から、教員の負担を増やさずにICT活用を日常化し、さらには家庭や外部とのつながりを深めるための「教育DX」の取り組みがスタートしました。
導入成果
「引き算」と「日常化」を意識した校内推進と、広がる学びの輪
取り組みは、校内・保護者・外部の3つの軸で展開されました。
① 先生方が安心して選べる「校内推進」
まずは、教員のスキルに合わせて選択できるレベル別の「オリジナル活用マニュアル(オクリンクプラス、ドリルパーク等)」を作成・配布しました。さらに、校内の研究協議会での情報共有を模造紙からオクリンクプラスに変更し、教員が自然とツールに触れる「日常化」の仕組みを構築。また、1回10分の「授業見学&インタビュー」を年間70本以上発信し、他の先生の実践を気軽に知る機会を創出しました。

② 子どもの頑張りを保護者と共有する「家庭連携」
オクリンクプラスを活用して「オリジナル個人面談シート」を作成。面談時に保護者へ子どもの取り組みを紹介し、保護者から励ましのメッセージをもらうことで、家庭と学校が共に子どもを認める機会を生み出しました。
③ 学校の枠を越えた「外部連携」
自治体主催のミライシード研修で講師を務めたほか、オクリンクプラスの共有コードを活用し、埼玉県や新潟県の小学校と交流学習を実施。地域を越えた協働的な学びを実現しました。
これらの取り組みの結果、校内での各ツールの活用率は大幅に増加。保護者アンケートでも96.8%が「子どもの取り組みを知る機会になった」と回答し、交流学習に参加した児童からも高い満足度が示されるなど、多方面で大きな成果を上げました。


【インタビュー】
「忙しい先生方の頑張りを認めたい」——恩返しの思いから始まった伴走型の校内推進
今回の実践を中心となって進められ、見事大賞を受賞された東山先生にお話を伺いました。
――大賞受賞、本当におめでとうございます。受賞の知らせを聞かれた時のお気持ちはいかがでしたか?
東山先生:
自分だけの力というよりも、今まで関わってくれた方々の顔が浮かび、「たくさんの人の支えがあったからこそ取れた賞だな」と感じました。 私が今回アワードに応募したのは、自分の実践を整理したいという思いと同時に、自分が面白いと思ってやったことが、色々な人を巻き込んでより良くなり、誰かの役に立つことが何よりの原動力になっているからです。今回の受賞が、いろんな人のためになったのだとしたら本当に嬉しいですね。

――校内推進において、先生方に「あれをやって、これをやって」とルール化するのではなく、先生方自身が選択できるような「伴走型」の支援を徹底されていました。その背景にはどのような思いがあるのでしょうか?
東山先生:
私が若手の頃を思い返すと、副校長先生やベテランの先生方にすごく助けられたからこそ今の自分があると思っています。中堅という立場になり、今度は自分が先生方をサポートし、少しでも輝ける機会を作りたいという思いが強くあります。 学校現場は本当に忙しいです。だからこそ、そこに何かを「足し算」していくのは非現実的です。また、先生方によってICTへのハードルの高さは違います。ですから、既存のものを変えて、先生方が状況に合わせて必要な情報を選択できるようにする。安心感を作ってあげることが、自然な活用を生み出すきっかけになると考えました。
――「日常化」というキーワードもありました。研究協議会を模造紙からオクリンクプラスに変えたのもその一つですね。
東山先生:
はい。研究協議会をオクリンクプラスに移行すれば、年間を通じて必ずツールに触れる機会が生まれます。少しずつ触って慣れていくことで安心感が生まれ、「じゃあ今の自分のレベルなら、この機能を使ってみよう」という次のステップにつながります。 実はこのアイデアも、外に出て様々な先生の実践を学び、「自分だったらどうするか」「うちの学校にどう落とし込めるか」と変換して生まれたものです。1を学んで、1+1を2にしていくことを常に意識しています。

「子どもが『したい』と言うまで待つ」。ICT活用と表裏一体の学級経営
――実践を通して、子どもたちにはどのような変化が見られましたか?
東山先生:
大きく2つあります。1つ目は、「私はこうしたい」「こう思うんだけど、どうかな」と、自分の意見をしっかり言えるようになったこと。 2つ目は、クラス全体を俯瞰して話し合えるようになったことです。A、B、Cという異なる意見が出たときに、どれが良い悪いではなく、「このクラスにとって最適な答えはどれだろう」というスタンスで対話ができるようになりました。
――そうした子どもたちの姿を引き出すために、学級経営で意識されていることはありますか?
東山先生:
私が意識しているのは本当に1つだけで、「子どもが『したい』と言うまで待つ」ということです。私から「これをしよう」と与えるのではなく、子どもたちから出た意見を否定せずに受け止め、投げかける。 自分たちで言い出したことだからこそ、責任感が生まれ、主体的に自走していくのだと思います。そうした関わりを大切にする上で、オクリンクプラスは非常に相性がよく、子どもたちの「したい」を引き出し、広げていくための有効なツールでした。
ゼロからではなく「今ある1を少し変える」。全国の先生方へのメッセージ
――最後に、ICT活用や校内推進に悩む全国の先生方へ、アドバイスをお願いします。
東山先生:
今回の私の取り組みを見ると、少し壮大に見えるかもしれませんが、すべてを一度にやるのは難しいです。まずは「自分からできること一つ」「変えられること一つ」から始めることをお勧めします。 ゼロを1にするのではなく、今ある「1」を「1ダッシュ」に変えてみる。例えば、もともとやっている研究協議会のやり方を少しICTに変えてみるなど、既存のものを少し変化させたり、見方を変えたりするのが一番やりやすいと思います。負荷をかけすぎず、小さな一歩を積み重ねていくことで、気づけば日々の仕事が少しずつ良い方向に変わっていきます。
――東山先生、本日は貴重なお話をありがとうございました!
※ページの内容は2026年3月時点の情報です。
使用製品
ドリルパーク個別学習ドリル
個々に合ったレベル・ペースで、知識の確かな定着や
主体的に個人で学ぶ姿勢を支援します。
オクリンクプラス
個人思考と共同作業の自由な行き来により
子ども同士が対話し、主体的に学んでいく授業運営を支援。


