小学校でのほめ方に悩む先生へ|
57年間、9200万人の子どもを励まし続けた
「進研ゼミ」の「赤ペン先生」に学ぶ
子どもが伸びる声かけ
学級経営
執筆/ベネッセコーポレーション 赤ペン指導部
「ほめているのに伝わらない…」そんな悩みを感じる先生へ
「ほめているつもりなのに伝わらない」 「つい注意ばかりになってしまう」
日々子どもたちに声を掛けていても、「反応が薄い」「行動の変化につながらない」「どんな声かけがいいのかわからない」と感じたことはないでしょうか。
小学生のほめ方に正解はありません。しかし、子どもの成長を支えるために共通して大切にしたい考え方はあります。
この記事では、57年間にわたりベネッセコーポレーションの通信講座「進研ゼミ 小学講座」で子どもたちをほめ・励まし続けてきた「赤ペン先生」が大切にしている、「ほめ」への考え方と、学校現場ですぐに活用できる声かけのヒントをご紹介します。
明日からの学級経営や児童への声かけに活用できる「赤ペン先生流 声かけフレーズ10選」もダウンロードできます。ぜひ記事とあわせてご活用ください。
この記事でわかること
✔ 小学校で使えるほめ方・声かけの考え方
✔ 子どものやる気を引き出す3つの視点
✔ 明日から使える声かけ例
✔ ダウンロードできる「声かけフレーズ10選」
本記事内でダウンロードできる資料はこちら!
「赤ペン先生」に学ぶ、子どもを伸ばすほめ・声かけフレーズ10選
小学校でのほめ方が難しいのはなぜ?先生が悩みやすい理由
近年は、子どもの主体性や自己肯定感を育むことが教育として重視されるようになりました。
そのため、できていないことを指摘して改善を促すだけでなく、子どものよさや成長に目を向けながら意欲を引き出す関わりが学校現場でも求められます。
一方で、「ほめることが大切だとは分かっているが、実際には難しい」と感じる先生も少なくありません。
「どこに注目すればいいのかわからない」
「声かけの仕方に自信がない」
「いつの間にか、注意や責めのことばになってしまう」
こうした悩みは、決して先生の努力不足ではありません。
小学生は、まだまだ成長途中の存在で、周囲からの言葉の影響を大きく受けます。
そして、できないことや失敗も多いからといって指摘ばかりが続くと、「やってみよう」という意欲や挑戦する気持ちがしぼんでしまう繊細な面も。だからこそ、子どもを尊重しながら、成長を支え、自信や主体性につなげる声かけを考えることは、今の時代に求められる指導として実はとても難しいのです…。
57年間、子どもたちを励まし続けてきた「進研ゼミ」の「赤ペン先生」は、「ただほめる」ことではなく、「認める・ほめる・励ます」という関わりを大切にし、勉強意欲の土台となる自己肯定感の根を育ててきました。
大切にしていることは、その子の努力や成長に目を向ける視点をもつことです。
では、具体的にどういう関わりなのか、次でご紹介します。
赤ペン先生が大切にしている、小学校のほめ方・声かけの3つの視点
赤ペン先生は、子どもの自己肯定感を育むために、
・認める
・ほめる
・励ます
の3つを大切にしています。
まずは気持ちや努力を認めて安心感をつくる。
次に、その子らしいよさや成長をほめる。そして最後に、「次もやってみよう」と思えるよう励ます。
これらがそろうことで、自己肯定感が高まると同時に挑戦する力が育っていきます。

「よい評価を与える」から、「次の一歩を踏み出す力を育む」ことに変える、具体的な着目点をご紹介します。
すでに実践されている方は、これからも大事にする心持ちのきっかけにしていただければと思います。
結果よりも「がんばった過程」を見つける
小学校の指導では、丸付けやノート指導など、結果が見えやすい場面が数多くあります。だからこそ、点数や正解だけでなく、その過程に目を向けることが大切です。
赤ペン先生も、答案の解答結果だけではなく、その子なりの努力や工夫を見つけて伝えることを大切にしています。
たとえば文字指導の観点なら、「字がきれいだね」ではなく、「最後まで丁寧に書いていたね」「とめ・はねを意識して書いているね」と過程を言葉にします。
また丸付けの際にも、「途中式が整理できるようになったね」「最後まであきらめずに考えていたね」など、成長・思考過程に目を向けたほめ方ができます。

子どもの目線に立ち、
過去のその子とくらべて小さな成長を伝える
大人から見れば小さな変化でも、子どもにとっては大きな一歩であることがあります。
「自分から手を挙げたね。」「昨日より早く取り組めたね。」「きらいな宿題を最後までやり切ったね。」
ほかの子とではなく、過去のその子とくらべて、子どもが自分では気づいていない「できた」を見つけて伝えることも、小学校の声かけにおいて大切です。そんな成長を見つけられると、声かけが具体的になり、子どもへのひびき度合いがぐっと上がります。
うまくできなかったときこそ、認め+励ましの言葉をかける
間違えた/結果が出なかったときは、「もっと頑張ろう」より先に、「最後まで取り組んだね」「悔しかったね」「○○はできていたよ、おしい!」などと、頑張った事実とできていたことを認め、子どもの気持ちに寄り添うことを大切にします。
失敗しても受け入れてもらえるという安心感が、自己肯定感と次の挑戦につながります。

明日から使える!
赤ペン先生流の声かけ実践例
ここからは、小学校の先生が明日から実践できる具体的な声かけ例をご紹介します。

ほめ方を変えると、子どもも先生も変わる
子どもから挑戦する姿が増える
結果ではなく挑戦の姿勢そのものが認められると、子どもの安心感も育っていきます。
「間違えたらどうしよう」よりも、「やってみよう」が増えていきます。その、挑戦することが認められるという安心感が、子どもの主体性を引き出します。
先生自身が子どもの見方を変えられる
子どもの結果・課題だけではなく、過程に着目し「どんな成長があったか」を探す視点を加えることで、先生自身が子どもの見方を変えることができます。そして、ほめ方や声かけを変えることができます。
例えば、小学1年生は、鏡文字を書いてしまうことがよくあります。
しかしいつの間にか正しい向きで書けるようになっていたとしたら、それはその子が日々意識してがんばっていることの結果としての成長です。これに着目できれば、「正しい向きを意識して書けるようになったね」とほめてあげることができるようになります。
まとめ|
小学校のほめは「評価」ではなく、子どもの次の一歩を支えること
小学校のほめ方とは、単に子どもを評価することではなく、子どもの次の一歩を支えるための関わり方です。
結果だけを見るのではなく、がんばった過程、挑戦しようとした気持ち、昨日より少し成長した姿に目を向けること。それが子どもの自己肯定感や主体的に学ぶ力につながっていきます。
赤ペン先生が大切にしてきた「またやってみよう」と子どもが思える力を育てることは、小学校の現場で日々子どもと向き合う先生方と通じるところもきっとあるかと思います。
ぜひ、小学生への声かけや小学生の指導に悩んだときは、「結果」や「評価」だけでなく、「過程」「挑戦」「成長」に目を向けてみてください。
明日、子どもたちにかける一言を少し変えてみる。その小さな積み重ねが、子どもの成長を支える大きな力になるかもしれません。
「赤ペン先生」に学ぶ
子どもを伸ばす
ほめ・声かけフレーズ10選
この記事で紹介した考え方をもとに、学校現場で活用しやすい「赤ペン先生流 声かけフレーズ10選」をご用意しました。
失敗して落ち込む子
努力しているのに結果が出ない子
自信をなくしている子
発表をためらう子
宿題に前向きになれない子
にありがちなシチュエーションで役立つ声かけ例をまとめています。
ぜひ印刷や保存をして、日々の指導にご活用ください。
本記事でご紹介した「過程に目を向ける」「子どもの目線に立つ」といった内容は、書籍『57年間、9200万人の子どもを励まし続けた 赤ペン先生のほめ方』をもとにしています。
長年にわたり子どもたちに寄り添ってきたベネッセコーポレーションの通信教育「進研ゼミ」の「赤ペン先生」が大切にしてきた視点や考え方をまとめた一冊で、努力や成長を見つける見取りのヒントや、子どもが前向きな気持ちで次の一歩を踏み出すための具体的な声かけ例を知ることができます。

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