体験活動を通して図形の性質を多面的に学ぶ
三角形の内角の和
竹ノ内先生から一言:
いろいろな学習活動を通して1つの図形の性質に迫り、単元のねらいを本質的に理解することができました。
活用場面・活用背景
様々な三角形で内角の和が180°になることを実感
“三角形の内角の和は180°になる”ことを多面的に理解することが目的です。オクリンクを使うことで、様々な形の三角形を準備することが容易になり、子どもたちが体験しながら学ぶ機会を増やすことができました。
How to
体験活動を通して理解を深め、図形の性質を子ども同士で探究
三角形を角ごとに3つに切り分けた図形を色分けして複数用意したうえで事前にカードに取り込み、一連のカードとしてオクリンクで共有します。子どもたちは連結されたカードの中から1枚選択し、オクリンク上で動かして3つの内角を横一列に集める活動を行います。横一列に並べることができたら、3つの内角の和が180°になることが分かります。
他の三角形でも上記の活動を繰り返すことで、子どもたちから「三角形だったらどんな形でも横一列にできるのかも!」「これ並べる順番は関係ないよね?」という声が自然と生まれてきました。また、横一列に並べ終わった子どもたちが、できていない子どもの机の周りに集まり教え合うという様子も見られました。
次に、角度が書いてある三角形の内角を1人につき1つ送っておきます。60°、30°、120°等、全員がそれぞれ違う角を持つように配付します。子どもは3つの内角が集まった時点で180°になるように、クラス内を歩き回って三角形を完成させる活動を行いました。自分が持っている角度をもとに、あと何度の角が必要か分かっている子どもは、「〇度の角が欲しいよ~」と言いながら歩き回っている様子も見受けられました。
三角形を作れたグループでは、その3人で集まった理由をカードに入力します。入力後のカードは提出BOXに送ります。時間が余ったら、グループ内代表者1人のタブレットに自分の角を送り、本当に三角形ができるかを確認しました。また、制限時間内に3人組を作れなかったグループは、あと何度の角が必要だったのかも考えてくれました。授業終了後に教員は提出BOXを全体共有し、「三角形の3つの角の大きさの和が180°」になることが理由でグループができていることを確認します。
取り組みの結果
1人ひとりが役割を持つことで、個人の学びを深める
この授業を通して子どもたちの主体性が高まったように思います。どうしたら三角形ができるのかという課題に対して、自分が1つの内角を持っているという責任を感じ向き合ってくれたことで、個人の深い学びに繋げることができました。