志望理由の可視化と意見交流
納得できる進路選択へ
荒木先生 富田先生から一言:
志望校を偏差値や通いやすさのみで決めてしまっている生徒が多く、進学先選びの理由を明確化させたいと考え実施しました。また、進学先選びの考え方をクラスメートと共有することで自身の考えを深めたり広げたりし、自己実現を図ってほしいという思いがありました。
活用場面・活用背景
志望校決定に向けて選択理由を明確化
そろそろ志望校を決めたい9月頃に、進路学習でムーブノートを活用しました。高校を選ぶ基準を可視化しクラスで共有することで自分の考えを見つめ直し、志望理由を明確にしました。
How to
志望校選択で大事にしたいことを個人で思考、意見共有で再考する
思考ツールの「ダイヤモンドランキング」を使って、学校を選ぶ基準、優先度を可視化していきます。カードに「ダイヤモンドランキング」と「将来性」「校風」などが書かれたブロック状の単語を貼りつけ、生徒に配信できるように準備します。これらの単語は生徒から募集しました。
ダイヤモンドランキング
生徒に配布するカード
まず、「5年後どうなっていたいか」をプリントに記入し、イメージを膨らませます。次に、ムーブノートでカードを受け取り、進路選択で大切だと考える単語を並べランキングを作ります。上位にくるもの、そうでないものを試行錯誤しながら動かしていきます。完成したらひろばに提出し、「じぶんBOX」にも保存します。
ダイヤモンドランキングを作成
ひろばでクラスメートの意見を確認した後、グループになり各自の意見を理由とセットで発表していきます。グループは2回ほど変え、なるべく多くの意見、考えに触れられるようにします。
ひろばの様子
複数の意見に触れた後、再度ダイヤモンドランキングを作成しひろばに提出します。
2回目のダイヤモンドランキング
「私のノート」に戻り、「じぶんBOX」から取り出した1回目のランキングと2回目のランキングを並べます。2つを比較しながら授業の感想や気づきをプリントに記入します。授業のまとめとして教員から「5年後になりたい自分になるためには、今何を頑張りたいか」という問いかけをし、生徒数名が発表をします。
1回目と2回目のランキングを比較
取り組みの結果
より納得感が持てる高校選びへ
生徒たちは楽しく活発な意見交流を行っており、授業後には大半の生徒が「考えが深まった」「考えが変わった」と感想を述べていました。紙のカードを使用する場合、教員の準備が煩雑になるだけでなくクラス全員に考えを共有することは難しいと言えますが、今回はクラス全員の意見を参考にしながら自分の考えを深め、より主体的な進路選択につなげられたと感じます。