可視化された多様な意見を参考に個人で考えを深める
日本の地域的特色

北村先生から一言:
従来の授業、特に意見の共有においては、積極的に発言する生徒にどうしても偏りが生じてしまい、多くの生徒が主体的に学べていないことを課題に感じていました。今回の単元は、どの生徒にとっても自分ごととして捉えやすいテーマだったので、一つのきっかけとして、「オクリンクプラス」のアンケート・集計機能を用いたり、「みんなのボード」上での意見交換などを積極的に行ったりしながら、多様な意見を吸い上げ、多面的に考える授業を実践してみました。
活用場面・活用背景
どの生徒も、課題を自分事として捉え主体的に授業に参加するために
授業前に実施したアンケート結果を全員で振り返ることで、導入の段階から本授業のテーマである「日本社会の課題」に興味を持たせることと、その背景にある要因や解決策を、ほかの生徒の意見も参考にしながら主体的に探究させることを目的としました。
How to
「選択肢集計」や「キーワード集計」、「みんなのボード」を用いて全員の意見を可視化しながら、個人で考えを深めていく
教員は、事前に「将来、農業をやりたいか」といった学習内容に関するアンケートや、学習テーマに対するイメージを「オクリンクプラス」のカードに書かせておく。授業の冒頭で、「選択肢集計」や「キーワード集計」を行い、その結果もとに、生徒との対話を広げて授業の目標を明確にすると同時に、学習内容に興味を持たせる。

生徒は「日本社会の課題」について多面的に探究を進める。この時、教員は複数の回答が想定される問いに対して、生徒一人ひとりにカードを作成させ、「みんなのボード」上で共有するよう促す。子どもたちは友達の意見も参考にしながら、自分の考えをさらに深めていく。

生徒は、学習した「日本社会の課題」の改善策や必要とされる取り組みについて、調べたことや考えたことをカードにまとめる。「いいな」と思ったカードにリアクションマークをつけて、友達と対話を深めたり、意見交換を行ったりする。

取り組みの結果
協働的な学びのなかで多様な意見に触れることで、子どもたち一人ひとりの主体性を刺激し、はぐくむことができた
ほかの生徒から出された多様な意見を「みんなのボード」上で確認することで、自身の考えを深めようとする生徒の姿が印象的でした。協働的な学びのなかで、「日本社会の課題」の背景にある要因や解決策を多面的に捉え、主体的に探究を進めていく子どもたちが多く見受けられたので、当初課題感を持っていたことにアプローチできたと評価しています。単元のまとめとして、アンケート結果に対する感想や授業で学んだことを振り返ってもらった際にも、「オクリンクプラス」の「集計機能」を用いましたが、クラス全体の意見を可視化でき、授業前後の生徒の変容がわかりやすかったのでおすすめです。
