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オクリンクプラス

オクリンクプラスと歩む、考える時間を大切にした自由進度学習

「言葉の意味がわかること」を読み深める

東京都杉並区立沓掛小学校 小松京子先生

小松先生先生から一言:
児童が考える時間を確保したいという気持ちを込めて、自由進度学習を取り入れました。学習計画をオクリンクプラス上で立てることで、時間短縮と修正の容易さを実現し、児童一人ひとりが自分のペースで主体的に学習に取り組める環境を作ることができました。

活用場面・活用背景
児童の多様な学習ペースに対応する学習環境の構築

こちらの授業では、要旨を捉え、考えたことを伝え合うことを目標としていました。これまでの説明文学習の経験を活かし、児童によって学習のペースが様々であることに着目しました。従来の一斉授業では、理解の早い児童は待ち時間が生じてしまい、学習効率が下がってしまう課題がありました。そこで、オクリンクプラスを活用した自由進度学習を導入し、児童が自分のペースで主体的に学習を進められる環境を整えました。


授業の流れ
オクリンクプラスで作成したA~Eのカードを活用した計画的な学習進行

①カードAを使って学習計画を立てます。
②カードB-Eを使って自分たちのペースで進めます。 ※一部全体で進捗を確認する時間もあります。

【5枚のカードの詳細は以下】
【カードA】:学習計画を立てる
はじめに 4時間分の学習計画を児童が立てます。オクリンクプラス上で学習活動一覧からドラッグ&ドロップし、学習計画表を作成します。ただし、学習計画を立てることは難しいので、学習活動一覧(やることリスト)は、理想の順番で教員が配置しておきます。また、迷った際は学習計画に戻って確認できるよう指導します。



【カードB】: 文章の構成を捉え、段落ごとに要点をまとめる
全体の構成を捉え、「段落番号」と「仕切り線」と「書かれていること」を使ってまとめていきます。



【カードC】:要旨をまとめる
カードA,Bでまとめたことを元に1度1人でどういう要旨になるかを考えます。



【カードD】:事例を詳しく読む
事例についてグループで詳しく読む時にこのカードは使います。



【カードE】:自分の考えを改めてまとめる
これまで学んできたことを自分の言葉でまとめます。このときにただ振り返るのではなく、「初発の感想」を元に振り返ってから取り組むように促します。



【追加課題】:言葉に関する調べ学習
早く終わった児童のために調べ学習を急遽準備。言葉に関する課題を5つほど提示し、各児童はその中で興味がある内容についてインターネットで調べてまとめました。各クラスで、半数以上の児童がこの課題に取り組みました。



Tips
◎柔軟な学習環境の提供
•「誰と(一人でor友達と)」、「何で(タブレットor紙のワークシート)」をそれぞれ選択できるように。
⇒学年90名中12名が一人で進めることを選択し、学習を進めました。
•オクリンクプラスでの共同編集を許可。
•教師はサポーター役として困った時のサポートに徹底。

◎専科としての特性を活かした授業準備の効率化
•1度作ったカードはカードBOXにアップし、他のクラスや次年度の学級でもそのまま使用

•他のクラスからの要望を即座に反映
⇒「カードについてグループで共有したい」という児童の声に応え、班の数だけボードを作成

取り組みの結果
児童の主体性と協働性を引き出す学習の実現

本文の文章を何度も読み返し言葉や文に着目しながら、読み深める姿が見られました。また一人ひとりの学習ペースに応じて進度を調整できることで、早く理解できた児童は待ち時間なく次の学習に進み、じっくり考えたい児童は十分な時間をかけて取り組むことができました。グループでの話し合いが可能な部分では協働学習の良さを活かしつつ、個人で取り組むべき部分では集中して学習に向かう姿が見られ、メリハリのある学習活動ができたと感じています。

★児童からの前向きな反応
自由進度学習に対して、児童たちからは以下のような前向きな声が聞かれました。
•私はグループでやって、3人いるからたくさんの考えが集まって、いい感じにまとめることができたので、友達と行うことができてよかったと思っています。
•自分がどのように進みたいか選べて、自分と同じやり方の人と同じやり方で学習を進められるというところがいいと思いました。
•僕はひとりで学習してよかったことは自分のペースでじっくり取り組めたことです。もしはやく終わったら自由に見直せたことがよかったです。これからもこのような学習の仕方で学習したいです。




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