体感しながら得たプロセスと答えを
カードに表現。自分たちで探究する
日常生活で「重さ」を意識できるきっかけづくり
近藤先生から一言:
教員は事前にカードや体験できる道具を準備したのみで、 “子どもに委ねる学び”をめざしました。
活用場面・活用背景
知っているだけではない深い学び
「重さ」の概念(例:1kg=1000g)を伝えると、「知ってる~!」という答えを返してくる子どもたち。そんな知識をしっかり持っている子どもたちにとって、「重さ」の単元でどんな学びが重要かを考え、日常生活の中での「重さ」への意識づけや秤の便利さなどの体感をしてほしいと思いました。
How to
ミッションをクリアしながら体感をカードに記入
【事前準備】
測りや日常生活で使う物を準備すると同時に、オクリンクプラス上では授業を3つ作成します(実際の授業時間には授業を1つしかつくることができないので、時間にかかわらず作成)。各授業のメンバーを決め、記入用のカードを送っておきます。
【3つの授業(ワールド)に分かれミッションに挑む】
前時までに一斉授業で基礎理解をしている「量感」「計測」「計量」について3つの授業(ワールド)に分かれ、手を動かしながらミッションをクリアしていきます。
「重さ」を書き「はかった方法やどんなモノを組み合わせたかがわかる写真」を貼りつけたカードを「提出BOX」に提出します。
●授業A:重さぴったりチャレンジワールド
・ミッション1:1kgはどれだ?
5つの物の中から、ぴったり1kgのものを当てる。
・ミッション2:1kgぴったり賞チャレンジ
見本の重さと比べながら、世の中にある物を秤に乗せぴったり1kgを狙う。
・ミッション3:重さの達人ゲーム
2人1組になり、引いたカードに書いてある重さになるように物を組み合わせながらぴったりを狙う。
・体験コーナー:1kg体験ブラックボックス
箱の中に手を入れて、持ったものがぴったり1kg。重さを体感することができる。


●授業B.:はかりの達人ワールド
・ミッション1:どれではかる?どうやってはかる?
はかりたい物に合わせて「どのはかりを使うとよいか」から子どもたち自身で考える。計算式を使って考えた時は式も書く。
・ミッション2:先生の体重を当てようクイズ&先生からの挑戦状
壁に貼っている先生からの問題を見て、それぞれの重さを答える。どうやったら重さがわかるのかを考えて調べる。
・ミッション3:問題をつくってみよう
先生の問題をお手本にして自分のオリジナル問題をつくってみる。


●授業C:もしもワールド
・ミッション1:魔法のレゴブロック
箱の中に入っているレゴブロックを全て使って、好きな形に組み立て、天秤に乗せて重さを比べてみる。重さを比べたら、どうしてそうなるのかを考える。
・ミッション2:シーチキン単位の世界
シーチキン缶を使って色々な物をはかる。1gという単位を使わずに、1シーチキンというシーチキンを単位にしながら重さをはかる。
・ミッション3:シーソーでくらべよう
シーソーを使って4つの物の重さを比較。1番重い物から1番軽い物の順番を調べる。順番がわかったら、シートの上に1位~4位の順に物を並べ、それを写真に撮る。


【学びの達成度を集計し振り返り】,
最後に、学習内容と学習方法について、◎(とてもよくできた)、〇(できた)、△(あまりできなかった)の選択肢がある振り返りカードに回答し、提出。
クラス全員の振り返りカードを、選択肢集計をして共有することで全体の振り返りにつなげます。
選択肢集計をしてグラフ化。
取り組みの結果
日常生活にあるもので探究しながら「重さ」を体得
あえてg数もそのまま記載されている状態にしておくことで、そのまま計測した時に「記載されているg数とずれている⇒容器分の重さが入っている」など、感覚的に考えながら学んでいました。また、振り返りで集計を活用すると、子どもたちの学びが一目でわかり、子ども同士での学び合いを促すこともできました。