自由進度学習でアウトプットまでのプロセスを学びに繋げる
「植物のつくりとからだのはたらき」
山梨県富士吉田市立吉田中学校 長崎盛一先生
長崎先生から一言:
教員は、中間報告に対して「図を使ってみるのはどうでしょうか」「わかりやすく書けているので、◯◯も調べてみるといいかもしれません」など、調査やアウトプットの精度が上がるようなヒントを与えてあげるといいと思います。
活用場面・活用背景
単元のまとめとして、生徒主体で調べ進める
授業に主体的に参加してもらうために、発表というアウトプットをゴールとして設定し、そのプロセスを自分で考え、実行してもらえるような流れを考えました。
How to
個人、協働でテーマについて調べる
教員はあらかじめ、「植物のつくりとからだのはたらき」の単元で学ぶキーワード5つ(例:光合成、呼吸など)をそれぞれ明記したカードを用意しておく。
Step1
生徒を5人(以上)ずつの班に分け、各班で誰がどのキーワードを担当するか決めてもらう。生徒は分担に従って、個人で調べ学習を行い、カードに情報をまとめていく。まとめるのは手書きでも入力でもOK。自由に表現してもらう。
Step2
生徒は、ほかの班で同じキーワードを担当している人に話しかけたり、画面上で共有したりしながら情報を交換し、それぞれのまとめに反映していく。所定の時間になったら、中間報告として提出BOXに提出し、教員からのフィードバックを受ける。
Step3
前時までのフィードバックをもとに調べ学習を次時でも続ける。終了したら、各班で発表に向けた準備を行う。担当者が作成したカードをみんなのボードでストーリー化し、発表の順番や仕方などを相談する。
Step4
班内で発表を行う。なお、能動的な授業参加を後押しするために、発表の冒頭では必ず前の人の発表を聞いてわかったことを伝えることをルールとする。
取り組みの結果
自らの手を動かしアウトプットを形にしていくことが学力向上につながった
自分で調べたり、他者にヒントをもらったりしながら、情報を発表できる状態までブラッシュアップしていくことで、学びが深まったと感じています。また、その過程で、同じキーワードの担当者同士が班を超えて協力し合うなど、協働的に学習する姿が見受けられました。