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オクリンクプラス

クラス全員で考える分数の計算

立場を明らかにした学び

千葉県市川市立大野小学校 髙山大樹先生

髙山先先生から一言:
クラス全体の理解度を児童と共有しながら授業をしています。わからないところを素直に表現できるので、つまずきや誤答をもとに授業ができます。

活用場面・活用背景

算数の分数の計算の授業です。難度が高い授業で困っている子、悩んでいる子に寄り添った授業、また、誤答を生かした授業の組み立てをしたく、この実践を行いました。

How to
気持ち・考えを表明しながら子ども主体で問いに迫る

前時までの既習事項の振り返りをし、本時の問いを立てます。 この時は「2/3dLで3/5㎡ぬれるペンキがあります。1dLで何㎡ぬれますか」という問いを立て、式を考えてみようと促します。 解けそうかどうか、という気持ちをオクリンクプラスのカードで表示してもらいます。

授業内に使用するカードはすべて匿名で、色のルールをあらかじめ決めておきます。カードの色を変えて提出したあと、提出BOXを児童にも電子黒板で見せ、できそうと思っている子もそうでない子もいることを伝えます。「困っている子」「不安な子」がこの場にいるということがわかると、その子にわかるように伝えよう、説明しようという気持ちを持って取り組むようになります。

式を考える時にはどうするとよい?と子どもに問いかけ、子どもたちから案が出てきた数直線図で考えることにしました。代表者に数直線図を黒板に書いてもらい、それを教員が写真で撮ってカードに貼り児童に配付します。児童はこの写真の中に考え方を直接書き入れ、個人思考を進めます。

その際、前時のカードや撮影した黒板の写真を見てもよいと促します。児童はオクリンクプラスの時間割から昨日の授業のカードを確認しヒントを集めます。オクリンクプラスでは前時の授業との行き来がスムーズにできるため、既習内容を確認しすぐに元のカードに戻ることができます。

教員は提出BOX上で様々な考えがあることを示します。「困っている」と表明している子、途中で「?」をつけているカードから取り上げ、子どもたちからアイディアを引き出していきます。


取り組みの結果

教員主導ではなく、子ども起点で授業を行うことで予想していなかった展開が生まれます。さらに「困っている子」の存在を見える化し、理解が進んでいる子が意識することで「人に伝わる」説明、話し方になり、クラス全体で単元理解を深めることにつながります。前時と本時を一瞬で行き来できる点や友達全員の考えをすぐに確認できる点はICTならでは。 どんな力をつけてほしいか、どんな授業をしたいかにあわせて効果的に組み合わせていきたいです。



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