みんなの字をよく見て、上手に書くポイントを見つけよう
個人作業になりがちな書写も、コメント機能で協働的な学びに
青木先生から一言:
お手本を見ずに字を書いて写真を撮り、全員と共有。みんなの字を見て良いところをコメントし合うことで、上手な字のポイントに自ら気づくことができます。
活用場面・活用背景
「お手本を見ずに書く」ことから始める、書写の新しい授業展開
書写の授業では通常、お手本をよく見て書くということを中心に行ってきました。向き合うのは自分の字とお手本の字ですから、個々人で練習をするという学習の進め方が主でした。「まねをして書く」ことが中心だった書写の授業に、「上手な字を書くポイントを自分たちで考え、見つける」という学びを新たに加えたのがこの授業です。自分の書いた字を写真に撮ってみんなのボードで共有すると、全員分の字を一覧して見ることができます。そこで良い点や気づいた点などをコメントし合い、それをふまえて自分の字をどのように書くとよいかを考えます。個人で学習が完結するのではなく、友だちとのやり取りの中で高め合うことができ、上手な字を書くポイントを主体的に見つけることができます。
How to
お手本を見ずに書いた字を共有し、コメントし合う
初めはお手本を見ずに、それぞれで字を書いてみます。字を書いたら写真を撮り、「みんなのボード」に送信します。クラス全員分の字が「みんなのボード」で一覧して見ることができるようになるので、友だちの作品をじっくり見ることができます。それぞれの写真にコメントやスタンプをつけることができるので、良いと思ったところやアドバイスなど気づいたところをおたがいにコメントし合っていきます。
お手本や友だちのコメントを参考に、自分の字と向き合う
おたがいにコメントを入れ終わったら、自分の字と向き合う時間に戻ります。友だちが入れてくれた自分の作品へのコメントを読みます。教員は、この段階で初めてお手本の字を見せます。児童は友だちからのコメントとお手本を見て、自分の字について良いところや改善できそうなところを考え、「マイボード」上にある自分の作品の写真にコメントを書きこんでいきます。どこに気をつけて書けば良いかじっくり考えた後なので、今までよりもポイントを意識しながら練習することができるようになるでしょう。
清書ができたら、写真に撮って「マイボード」にアップロードします。最初の作品と清書の作品の写真を、「マイボード」上で並べて比較して見ることができます。二つの画像をアップロードできたら、自分で意識した字のポイントを書き込みます。考えたことがコメントとして残るので、次回の書写の時間にも忘れず思い出すことができます。
取り組みの結果
友だちとのやりとりから字を書くポイントを自ら見つける
これまでの書写の授業では、清書した作品を教室の壁などに貼って一覧するということはあっても、練習している過程の作品を見せ合ったり、アドバイスし合ったりすることはあまりありませんでした。オクリンクプラスを使うと、作品を写真に撮って共有することで、簡単に全員の作品を一覧することができます。気づいた点もコメントとして書き込めるので後から見返すこともでき、上手な字を書くポイントを蓄積していくことができます。友だちのコメントを見て自分でもより上手な字を書けるポイントを考えて書くことで「ここに気をつけて書こう」など、より主体的に練習に取り組むことができるでしょう。友だちの意見をもとに高め合い、気づきを蓄積することでクラス全体での向上が期待できます。