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オクリンクプラス

「知っていること」「もっと知りたいこと」について交流し、学習課題を決める

単元学習の初めに、「わたしの学習課題」を明確化

佐々町立口石小学校 津田信先生

津田先生から一言:
「月の形と太陽」の単元学習に入る前に、月や太陽について「知っていること」「もっと知りたいこと(よく知らないこと)」をオクリンクプラスのカードに書いてグループごとに共有。みんなのカードを見ながら自分が「もっと知りたい」と思う学習課題を考えて設定していく活動です。

活用場面・活用背景
「月」と「太陽」の学習。身近なテーマだからこそ、はじめに知識を分類する

小学6年生の理科で学習する「月の形と太陽」の単元。月や太陽自体は毎日目にしていて、子どもにとって身近な存在だといえるでしょう。満月や三日月のように、月の形が変わって見えることも経験として知っています。しかし、理科で学習する内容はもう一歩ふみこんで、月と太陽との位置関係から見え方のちがいを考えるなど、科学的にとらえていくものです。そこで、月や太陽について「知っていること」と「もっと知りたいこと(よく知らないこと)」を出し合い、整理することで、「自分がもっと知りたいと思うこと(よく知らないこと)」を明確にし、学習課題として設定してから単元学習に入るという展開を考えました。

How to
個人で書き出したものを、出し合って「広げる」

まずはオクリンクプラスの「マイボード」上で、月や太陽について自分が「知っていること」「もっと知りたいこと(よく知らないこと)」を挙げていく個人作業をします。カードをふせんのように使い、1つのカードにつき1つ、書いていきます。カードの色はたくさんの色から選んで変えることができるので、「知っていること」を黄色のカード、「もっと知りたいこと(よく知らないこと)」を青色のカードなど、色分けをします。


カードを見せ合って検討するのは、グループ単位がよいでしょう 。「みんなのボード」に作成したグループごとのタブに、先ほど書き出した「知っていること」と「もっと知りたいこと(よく知らないこと)」のカードを送信して出し合えば、グループの人数分のカードを一覧することができます。グループのみんなのカードを見て、同じような考えのカードを整理したり、関連しているカードをつなげたりします。


広げたものを整理し、自分のテーマを「しぼる」

グループごとの整理が終わったら、ほかのグループのタブも見て回ります。「自分もよく知らない」「自分ももっと知りたい」など共感するカードがあれば、コメントやスタンプなどでリアクションをつけていきます。すべてのグループのカードを見終わったら、教員がグループごとのタブを表示しカードへの書き込みを全員で確認していきます。たくさんの児童が「もっと調べたい」と思ったところを単元の学習課題として定め、次回以降のテーマにします。


取り組みの結果
単元学習にあたり自分が知りたいことを明確にすることで、主体的に学べる

何を学ぶにしても、「わたしはこれが知りたい」と思うテーマがあるのとないのとでは、学習に向かう意欲や吸収のエネルギーは大きく違います。「知っていること」と「知りたいこと(よく知らないこと)」を全員で出し合って広げ、数多く出た中からもっとも知りたいことを「自分で選ぶ」という活動を通して、児童はこの単元の学習に主体的に取り組むことができるようになるでしょう。最終的に学習課題として設定したテーマや理由をコメントとして言語化することも、目的をしっかりと認識することに役立ちます。オクリンクプラスを使うと、「広げる」「整理する」「言語化する」といった活動が画面一つで行えて、後々まで残せるのが良いですね。 今回の授業例のように知りたいことと知らないことを洗い出す活動は、月や太陽といった「知っているようでよく知らない」ものや、「経験としてはふれていても、科学的なとらえかたで改めて学ぼうとする」ものだと、相性が良いと感じています。



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