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R-PDCA

教員と生徒一体で伸ばしたい力をアップ

校内全体で生徒と向き合う

久喜市立菖蒲中学校 秀嶋矩子先生

秀嶋先生から一言:
学校全体でアンケートを実施し、年度末には学校全体でアンケート結果の数値がアップしていました。校内で教員同士も協力し、アンケート結果を一緒に分析しながら生徒たちと向き合えたことがよい機会になったと思います。

活用場面・活用背景
教員全員で生徒たちの困りや成長について考える

教員として生徒たちが何に困っているのかに気づき、生徒たちをどのように成長させたいのかを見直したいという意図がありました。前任校でR-PDCAを活用していた経験もあり、今回全校で取り組みを開始しました。

How to
生徒たちが自分自身で気づいていなかった強みや弱みの発見

5月、11月、3月の計3回で生徒たちにアクティブ・ラーニング行動調査 を実施しました。最初のアンケートでは、「積極的発言力」と「自己表現力」が低いことを把握し、生徒たちの実態と向き合いながら伸ばしたい力を設定。2回目の11月は、中だるみ時期ということもあり少し数値が低迷しましたが、3回目の3月には大幅に数値が向上しました。

2回目のアンケート実施から3回目のアンケート実施までの間に、学級通信でもアンケート結果を共有したり、教員同士で結果を分析し、発言を授業中に増やすための補強活動を増やしたりしました。

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5月と11月に行われた行動調査の結果を共有した12月の学級通信 (抜粋)

いよいよ3回目のアンケートを3月に実施したところ、年度初めに低かった「積極的発言力」と「自己表現力」の数値が伸び、「積極的発言力」に関しては3回目に苦手だと感じる子が0人という結果が出ました。クラスの雰囲気がよくなり、生徒同士で友だちの意見を取り入れようとする意識も高まったように感じています。

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学期末には苦手だと感じる子がゼロになった「積極的発言力」の結果

「自己表現力」も約4か月で、0.4ポイントも数値がアップしました。一部苦手だと感じている生徒もいますが、自分自身で気づいていなかった弱みに気づき、それを課題として捉えたうえで、改善に努めようとしている様子が見受けられています。中学2年生の後半期になると受験への意識も高まり、自分と向き合う機会も増え、メタ認知の育成にも繋がりました。

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自分自身の強みや弱みに気づき数値が変化した「自己表現力」

取り組みの結果
教員と生徒が一体となって結果に向き合うことで力の伸びがぐんとアップ

全校で取り組みを開始し、校内の先生方と分析をしながら生徒たちに向き合った1年間でした。生徒たちが出してくれたアンケート結果から、『発表させること』を3学期は中心に全校で取り組みました。ここが「意見交流力」や「多様な意見を出す力」の数値アップにも繋がったのだと思います。 また、生徒たちにもアンケート結果を見せることで、クラス全体で振り返りをする機会も用意しました。「あんまりしゃべっていないよね」「よいところをほめるのはできるようになったよね!」など、生徒同士でも意見交流が生まれていたことが印象的です。教員と生徒一体となってアンケート結果に向き合い、伸ばしたい力の向上に努めることができました。



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