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事例共有セミナー

8月1日開催 ミライシードFestival 夏の事例大共有会 <中学校の部>

「夏の事例大共有会」を開催いたしました。

このページでは、7名の中学校の先生にご登壇いただき、
教科の特性を生かしたミライシードの活用方法や、研究授業での実践・効果を発信した<中学校の部>のアーカイブ動画とイベントレポートを掲載しております。

教科ごとの発信ではありますが、
他教科にも応用が利く事例も沢山紹介しておりますので、
「夏休み明け、もっと生徒主体の授業をしたい」
「生徒の成長につながるよう、効果的にICTを活用したい」
と思っていらっしゃる先生方、ぜひご視聴ください!

イベントレポート

<中学校事例1>
村山俊介先生(埼玉県加須市立加須平成中学校)
テーマ:生徒の思考を促す国語の実践
村山先生には、国語の事例を6点教えていただきました。ICT活用の前提として、身近なところから「おもしろい」をつくることを大切にされ、登場人物の属性をレーダーチャートで評価したり、複雑な相関図を作成したり、音声劇を実施。ICTを活用することで、子どもたちの思考を促し、深めていくご実践を発信いただきました。
 
<中学校事例2>
小暮涼介先生(埼玉県加須市立加須平成中学校)
テーマ:ものを見る角度が変わる数学の実践
村山先生と同じ中学の小暮先生は、個人で考えた考え方を広場で共有し、班で説明し合い一般化できる流れを展開。数学の苦手な子も、ほかの子の考えやヒントを見て学び合うことができ、思考力・判断力・表現力にもプラスになる事例をご紹介いただきました。加須平成中学校では、中学でおざなりになりがちな「話す・聞く」を重視され、過渡期ではありながらも、授業のめあてに対する理解度が上がり、楽しさを感じながら学習を進められる生徒が増えるなど、成果が出始めているということです。
 
<クロストーク>
2~3事例ご発表いただくごとにクロストークを行いました。ご参加の先生方からいただいた質問にリアルタイムで回答する、ライブならではのやり取りが生まれました。

実力テストの結果も伸び、教員同士の情報交換も活性化しているという加須平成中学校。小暮先生は理科の実験の動画事例を数学の作図に活かすなど、他事例を積極的に取り入れていらっしゃいました。
評価について、村山先生の音楽劇は、提出だけでも3ポイントを付与するなど、生徒のやる気を高めています。司会の浅見先生も、前時に学んだポイントに点数を入れていくと変容が見えるので評価の基準になるということでした。
最後に、村山先生より、「一つ武器を作る、それを続けてアレンジしていけば大丈夫」という力強いお言葉をいただきました。
 
<中学校事例3>
福住里絵先生(茨城県茨城町立明光中学校)
テーマ:学年全体で味わう「短歌」で実践と学級活動
北海道旅行中に作成した短歌を、学年全体共有→無記名でフラットに投票する活動や、ムーブノートでグループ化しビブリオバトルを楽しむなど、シンプルながらも子どもたちを巻き込む事例をご紹介いただきました。また、学活で使った資料や学校生活の写真も保存していくことで、保護者会・三者面談でも子どもたちの活動を具体的に共有できるそうです。
 
<中学校事例4>
小野寺雅之先生(茨城県茨城町立明光中学校)
テーマ:脱・丸写し!考えて書く歴史の調べ学習
同校小野寺先生は、社会の課題である「丸写し」を避けるため、写真を使って段階的にまとめ学習をアップデート。時系列や背景まで理解しながら、自分の言葉や表などで工夫し意見を書けるようになったそうです。
 
<中学校事例5>
山口裕香先生(茨城県茨城町立明光中学校)
テーマ:特別支援、教育相談に自信をもたせるために
山口先生は、特別支援での実践をご紹介いただきました。面接練習時、その様子を動画で撮影することで、客観的にポイントがわかり面接が改善。相互評価と振り返りが深まりで、子どもたちの自信にもつながったということです。
 
<クロストーク>
明光中は、教科主任、職員全員での共有、実践報告書など、巻き込んだ素晴らしい実践をご紹介いただきました。
校内を巻き込んでいくキーマンは、「とりあえずやってみよう」精神の教科主任。また、先生同士で授業を見合う機会が多いため、先生同士の対話が広がっていくとのことでした。
子どもたちの変化としては、意欲的に取り組めるようになる、自信がついていくことで自分の思いが出せるようになっていったそうです。
 
<中学校事例6>
程島綾香先生(神奈川県横須賀市立長沢中学校)
テーマ:理由や背景に踏み込んだ推察が進む生物の意見交流
学校全体で、教員が教えるのではなく学習リーダーが授業を進める長沢中学校。程島先生のご担当の理科では、全員で考えたモデル図を全員で見て考察することで、科学的思考を様々な角度から取り入れることができるのがICTならではということでした。段階を踏んで、主体的で学習者中心の授業を実践されていました。
 
<中学校事例7>
佐納達平先生(大阪府枚方市立中宮中学校)
テーマ:生徒主体で深める歴史の「ミニ」ジグソー学習
佐納先生からは、試行錯誤されて毎日の授業で定着しているミニジグソー活動についてご発表いただきました。「個人⇒グループ⇒クラス全体⇒個人」で進めることによって、子どもたちは責任感を持って活動ができ、最後に個人でまとめることで着実に考えを深めることができます。つまずきのフォローがしやすく情報へのアクセスが速くなるなどICTの利点をいかしながら、カードを使いながら授業を進めていただいていました。
 
<クロストーク>
発表いただいた実践内容の頻度や準備についてご質問がありました。佐納先生は、手の込んだジグソー学習ではなく、「ミニ」ジグソーを2回は実践し、子どもたちが見返すことのできる教科書や資料集から資料を出すようにしているそうです。
 
「知識を教え込まないと入試に対応できないのでは?」という意見に対するマインドセットはどうできるか?ということに対しては、「考えさせたい単元と教える単元を分けて計画を立てる。受身にならない生徒主体の単元を見極めることが大切」と程島先生。
佐納先生は、知識を補う形で基礎的な予習プリントを渡し、ある程度予備知識をつけた状態で授業に臨むようにしていることを教えていただきました。

日時
8月1日に開催した「ミライシードFestival 夏の事例大共有会」のアーカイブ動画とイベントレポートになります。