いっしょに伸ばそう!ミライの芽/第10回 忙しい今だからこそ、決まった時間に帰ろう
10月9日のスポーツの日の三連休が終わり、しばらく三連休はなし。
いよいよ行事が本格化という学校もあれば、秋の運動会が終わってほっとしているという学校もあるかと思います。
どちらにせよ、まだ2学期はあと3ヶ月近くもあります。
やっと涼しくなってきましたが、体調管理をして、落ち着いて毎日を過ごしたいものですね。
さて、今回は「忙しいからこそ、決まった時間に帰ろう」という話をしたいと思います。
みなさん、いつも何時に帰っていますか?
決まった時間に帰っていますか?
定時に帰ることがベストとは思いません。
それぞれの生活リズムがあるからこそ、遅くまで残ることを全否定はしません。
しかし、帰りたいのに帰れないという状況はなんとかしなくてはなりませんね。
そうした状況を打破するポイント1つめは「帰る時間を決める」です。
「いやいや、決めたところでそれまでに終わらないんですよ」
「終わらなかった仕事はどうするんですか?」
「私も早く帰りたいんですよ」
わかります。そうですよね。
まず、その時間までに仕事が終わらない問題から。
ずばり答えは「終わっていなくてもそこまでで帰ろう」です。
教員の仕事は無限にあるのです。子育てに限りがないように、教師という仕事も限りがありません。
子ども達のために、明日の準備をしたい。学級通信を書きたい。教室掲示をしなくては。
やることは無限に増えていきます。
そんな中、校務分掌の仕事や行事の計画、会計業務をしていたら時間が来てしまった。
よいんです。
気がかりなことがあっても、決まった時間に帰る習慣をつけましょう。
決まった時間に帰る習慣をつけようとすると、
「帰るまでにあと〇分だから、これをしよう」と優先順位をつけることができるようになります。
必ずやらなきゃいけないことを一番にやる。
その習慣がつくだけで、見通しをもって行動することができます。
私も教師人生後半はいつも研究主任でしたので、
書類や報告書、アンケートなどはどうしても後回しになっていました。
2つめのポイントは、わかる人に聞くこと、頼ること。
先生方って、忙しい中でも聞かれるとうれしい人が多いです。
みんな忙しそうだから・・・と一人で抱え込まず、
積極的にいろいろな人に「教えてください!」と頼ってみましょう。
そして、その人にはないあなたの強みもあると思います。
時間がある人は、小さな仕事を手伝ってあげればいいし
時間がない人は、経験で恩返ししてあげればいい。
職員室にギブアンドテイクの文化ができれば、
さらにいい学校になっていくことと思います。
周りの目を気にして早く帰れない。
逆に、周りの目を気にして残りたいのに帰らなきゃいけない。
このご時世どちらもあると思いますが、
あなたが「帰る時間を決める」ということは、必ずできるはずです。
そこから逆算して、仕事に取り組む。
あなたがやりたいことをしっかりする。
あなたが笑顔になる。
それが、結局は子どものためになるのだと思います。
このコラムを読んでくださったみなさん。
明日は何時に帰りますか?
いきなり無理する必要はありません。
いつも21時という人は20時でよいです。
なんとなく18時頃帰っているという人は
「明日から18時に学校の門を出る」と決めてください。
なんとなくできているではなく
自分で決めたきまりを守っているということがとても大事です。
忙しくなる今だからこそ、自分に優しく、笑顔でいてくださいね。
応援しています。
【執筆者プロフィール】
庄子寛之
元・東京都公立小学校 指導教諭
現・ベネッセ教育総合研究所 教育イノベーションセンター 研究員