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3月度支援員セミナー「ミライシードAWARD 受賞事例支援共有セミナー」振り返りレポート

毎月定期的に開催している「ICT支援員限定セミナー」。3月度は3月13日(木)に「ミライシードAWARD」受賞事例について、受賞校をサポートしたICT支援員さんから発信していただきました。
先生方の変化や普段の支援の様子などを含めた受賞事例の紹介とともに、特に印象に残ったポイントを振り返ります。


◆特別講演
「ミライシードAWARD受賞事例 支援共有セミナー」

ミライシードを日々活用している先生方の様子や、子どもたちの成長を捉えたいという思いから始まった「ミライシードAWARD」も3年目となります。自治体や学校がどのように変化しているのか実際の活用状況を把握するとともに、現場で頑張っていらっしゃる先生方を表彰することを目的として、2024年度は新たに授業部門、教育DX部門、地域賞が設けられ、全国から多くのエントリーがありました。 今回は、北陸の地域賞を受賞された富山県射水市から二人のICT支援員の方にご登壇いただき、受賞事例の紹介とともに日頃のサポートについてお話しいただきました。

1. 受賞事例:北陸賞
  富山県射水市立射北中学校 島田先生
  富山県射水市立新湊南部中学校 伊東先生・長谷川先生・龍瀧先生
  富山県射水市立大門中学校 井口先生・鈴木先生

この事例は、オクリンクプラスの導入をきっかけに教科や学校の枠を超えて先生方が繋がり合い、ICTを活用した学び合う授業を実践した取り組みです。ICT支援員として受賞校のサポートをされた木谷智美さんから紹介してもらいました。



きっかけはオクリンクプラスを積極的に活用しようという3校の先生方の姿。そんな先生方に繋がっていただき、ミライシードAWARDを目標にして先生方との勉強会を開くことになりました。事例を共有したり授業アイデアを検討したり、和気あいあいとした学び合いが実現しました。先生方はICTを活用したら子どもたちが主体的に動くことや、今までできなかったことが可能になることを実感してくださり、授業での活用もどんどん高まっていきました。忙しい先生方が時間をやりくりして主体的に学び合うことが、ICTを活用する子どもたちの主体的な学びに繋がり、地域賞受賞となりました。



2. 部活動での活用
オクリンクプラスモデル校である射北中学校をICT支援員としてサポートをした北寛子さんからは、部活動での活用事例が紹介されました。
ヨット部の活動は海に出れば自分の知識と判断力だけが頼りになるので、振り返りがとても重要。部活ノートや黒板で行っていた振り返り作業をオクリンクプラスのカードを使って共同編集で行うことにしたところ、個人の考えを言語化し共有することができ、振り返りの質を高めることができました。また、先生も全員の意見をリアルタイムで把握することができ、傾向分析やアドバイスがしやすくなったそうです。ICT活用が子供たちの主体的な学びを促し、全国大会での上位入賞という嬉しい成果にも繋がりました。



中学校は高校受験もあって支援が難しいこともあるそうですが、単に点を取るだけではない今回のような素晴らしい学びにもICTを活用することができます。
勉強会で共有することで、他校の取り組みを参考にしてご自身の授業や学年の取り組みに生かしたり、新しい取り組みを一緒に考えたり、先生方のICT活用と主体的な学びもますます進んできているそうです。



3.過去の受賞事例紹介:2023年度最優秀賞
昨年2023年度のミライシードAWARD最優秀賞を受賞した石川県加賀市立庄小学校の取り組みが動画で紹介されました。
年間2回、全校で実施している単元内自由進度学習「マイプラン学習」は、自己調整力を育むための取り組みです。子どもたちが自分で学習計画を立て、自分のペースで、自分の学びたい場所で、学ぶ方法を選んで学習していきます。子どもたちの学ぶ様子や先生方の支援の姿、ICTを活用した学習の工夫などが紹介されました。



マイプラン学習を実施することで、子どもたちに自己調整力が身につくと同時に学力の伸びも見られました。また、ICTをうまく活用することで先生方の残業時間も減りました。このように様々な成果が出るマイプラン学習ですが、一斉授業には一斉授業のよさや強みがあります。両者を行き来しながら、新しい形の学びを求めて、幸せな学校を自分たちで作るために進んでいきたいとのことでした。



■参加された皆様の感想
・仕事は校務が主なので、学習支援の事例は大いに参考になった。
・活用が進んでいる学校の雰囲気などを知ることができた。
・先駆的な部活動の事例が参考になった。

◆チーフICTサポータ平山との対談とQ&Aタイム
授業支援にうまく入っていくためのノウハウや、3校が繋がって先生方が関わり合う際に気をつけたことなどが語られました。
先生から相談があったら、先生の意図を詳しく聞き取り、叩き台を作ってから一緒にブラッシュアップしながら授業を作ったり、勉強会を開く際には管理職の先生に許可を取るように気をつけたりしたそうです。普段から声をかけてもらいやすいようにコミュニケーションをとることが大切だということがよく分かるお話でした。

このほかに、新年度から大きくアップデートされるオクリンクプラスの内容紹介や年度更新の際の注意事項、ウェブセミナーや相談会の案内など、盛り沢山の内容でした。

ご参加いただいたICT支援員の皆さま、ありがとうございました!

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次回5/22(木)のセミナーでは、「デジタルシティズンシップ」をテーマに学校現場の先生に講演いただきます。デジタル技術をどのよう捉え、生かすかという考え方や能力は、ICT活用の大事な土台となるため、ぜひご参加ください!
※申込ページ:【ICT支援員】ミライシード研修セミナー

ベネッセでは今後も、ICT支援員の方々に向けたセミナーや企画を実施してまいります。今回参加できなかったという方も、今後のご参加をお待ちしております!