【11月9日開催】第2回東海エリアコミュニティレポート
11月9日に東海エリアコミュニティ第2回目がコミュニティアドバイザーの玉置先生のナビゲーションの元、開催されました。
まずは、愛知県みよし市立南中学校で理科を担当されている米本知子先生の実践共有からスタート。同じ中学校に東海エリアコミュニティの金原先生も勤務されています。
理科ならではの学習の楽しさとして、実験観察があります。しかし地学分野はどうしても座学が多く長くなりがち。子どもたちが楽しく活躍できる授業にしたいと悩まれていました。そんな時、たまたま校内で目にしたのが金原先生の社会科の授業。班で役割分担をし、それぞれ担当ごとに分野を調べ、同じ担当の仲間同士で知識を深め、元の班に持ち帰る、という実践です。ただ、気象は子どもたちが苦手な分野。気象について調べよう、と提案しても毛嫌いされてしまいそう、と考えた先生は、知識をしっかり身につけながら単元を通したテーマとして「気象予報士になろう」というテーマを設定しました。
授業のはじまりの5分などを使って天気図を確認したり、気象予報士のコメントを思い出したりしながら気象に関する基礎知識を身につけていきます。
知識の土台ができた後は下記のようなステップで実践です。
班の中で、北陸、東海、九州、沖縄地域に分かれて予測してスライドを作ったり、同じ地域の担当者同士で集まり相違点を確認しあったりします。最後はお天気キャスターになりきってお天気情報を発表しました。座学で先生の話を「聞く」が主となる授業ではなく、子どもが自ら動き調べ学びあう授業となりました。
また、米本先生からは育児休暇から復帰された際、学校現場のICT化に大変驚かれたというお話も。校内の先生はもちろん、ICT支援員さんや時には生徒にもたずねながらデジタル活用を進められたそうです。
参加された先生方からは、
・与えられた課題だけではなく、「自分でどんどんやってみる」という点がとても良い。習ったことを活用することが重要。
・「気象予報士になろう」という表現も魅力的。単元全体を貫く課題設定が良いですね。といったコメントが寄せられました。
また、金原先生からは南中学校では普段から先生同士が「どうやったら授業がもっと面白くなるのか?」ということを話されており、ICTに得意な先生がそうでない先生に対して日常的にアドバイスしていることを教えていただきました。
会の後半は、金原先生からのご発信です。テーマは「小中連携の大切さと子どもの成長」です。みよし市立黒笹小学校で彦坂訓宏先生が受け持たれていた子どもたちを南中学校で受け持たれた金原先生。小学校でタブレットを「バリバリ使っていた」子どもたちは、ICTに非常に慣れている状態で入学。その後もどんどんICTを用い、授業以外でもプレゼンテーション作成やプログラミングに意欲的に取り組んだそうです。
そのような中、南中学校が40周年という記念すべき年を迎えます。記念行事のためのスライド作成時にトラブルが発生するなかピンチを救ったのは、小学校で彦坂先生が受け持たれていた生徒たち。先生のサポートもほぼない中、自分たちで考え、調べ、相談して立派な記念動画を完成させます。
彦坂先生によると「小学校では、これはダメあれはダメとルールでがんじがらめにせず、どんどん自分たちでやり進めることを推奨していた。それを続けていくうちに自分たちで考え、行動するようになった」とのこと。小学校時代の学び、体験が積みあがり、自ら考え行動する生徒に成長していることがよくわかるエピソードです。玉置先生からは「情報活用能力そのもの。見る側の視点を捉えた制作ができている」とのお話がありました。
先生同士、先生と児童・生徒、小学校と中学校が繋がり合うことの重要性を改めて気づかされた東海コミュニティ。会全体を通し、下記のようなお声が寄せられました。
・発表された内容や他の先生たちの声が明日からの実践の活力になった。
・先生同士が連携、繋がることで、実践が広がり深まっているのだなと感じました。
東海エリアコミュニティの次回開催は2月15日(土)を予定しております。 次回も実践共有や意見交流、盛りだくさんで行います。ぜひご参加ください!