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レポート

今年度のはじめての東海エリアコミュニティが開催されました!

今年度のはじめての東海エリアコミュニティが開催されました!

東海エリアコミュニティはマネージャーにみよし市立南中学校の金原洋輔先生、 アドバイザーに岐阜聖徳学園大学 教授 「授業と学び研究所」所長 玉置 崇先生をお迎えし開催しました。小中学校の先生はもちろん、教員を志す大学生の方、ベネッセ社員など、さまざまな立場の人が集まりつながることで、東海エリアのこれからの学び、実践アイディアを膨らませていきました。

冒頭では東海エリアコミュニティマネージャーである、みよし市立南中学校の金原先生より自己紹介と、実践例共有からスタート。 実践テーマは、「オクリンクを使った単元内自由進度学習の転換と取り組み」。
「地理を面白く教えることができない」という悩みを抱えていた金原先生。思い切って生徒に任せる、委ねるやり方に変えたところ想像以上の変化・効果があったそうです。

■実践内容
4人一組になり、一人ひとつずつ担当テーマを持ち地域の特徴を調べる実践です。まずは自分の担当テーマについて教科書や資料を用いてオクリンクのカードにまとめを作成。完成したら同じテーマを調べている生徒ごとで集まり、調べた内容を共有しアドバイスし合う工程へ。お互いへのアドバイスもオクリンクのカードで送り合うことで、アドバイスを受けた人はいつでも見返すことが可能に。自分のつくったカードへの反映も楽に進みます。生徒は友だちからの具体的なアドバイスやコメントを読み自信もアップ。元の班に戻り各自発表を行い授業は終了です。


生徒は友だちに褒められるとうれしく、それがモチベーションにつながりどんどんまとめ方がうまくなっていくそう。先生から教えられたことではなく、子どもたち自身が調べ考えることで生徒同士の話し合う内容も濃いものになる。金原先生はこの実践でたくさんの気づきを得られたそうです。生徒を信頼して責任を渡し生徒主体で進めていくことで、理解定着が進み履修内容が記憶にも残りやすいという学習効果も。 お互いに良いところを見つけ合い、ICTを用いながら安心して話し合い活動を行うためには生徒同士の信頼関係がこれまで以上により大切になっている、と言うお話もありました。

その後はグループにわかれてワークを実施。全員で協働学習アプリ「オクリンクプラス」にログインし、下記からテーマを1つ選び、話し合いを行いました。現場の先生チームでは「ICT授業の失敗あるある」を、そして大学生・院生チームでは「ICTでやってみたい理想の授業」を検討テーマに。それぞれの視点で、活発な意見交流が進みました。


交流後の発表では下記のような共有がありました。
・初めて共同編集機能を使う時は教員も子どもも緊張がつきもの。仮に失敗しても良いようにまずは教科以外の実践でやってみると良いのではないか。
・ICTを用いると、子どもたちの発言が減ったように感じるが、子どもたち同士で対話したりカードに意見を書いたり、総合的なアウトプットはむしろ増えているのではないか。学習シーンや目的によってどんな使い方をするのか試行錯誤していきたい。


最後に、岐阜聖徳学園大学教授の玉置先生からご講演頂きました。

ICTは今や6割以上の学校の授業で使われていると言われているが、子ども同士の意見交流などで使われている授業はまだまだ少ない。先生が子どもとつながる「鵜飼い型授業」から、子ども同士がつながり学び合う授業へ転換することで学びの内容はもっと良くなる。この転換にはICT活用が有効。さらにICTをより良く活用するためには「聴き合う学級づくり」が不可欠であり、学級経営との両輪で設計していくことが大切と言える。わからないときに素直に「わからない」と言え、「どういうこと?」と言い合える教室づくりが求められている、というお話を頂きました。

今年度初回ながら、濃い2時間となった東海エリアコミュニティ。金原先生と玉置先生のおかげで終始にこやかな雰囲気で会は進行しました。

次回の東海エリアコミュニティは11月9日開催予定!

ベネッセコーポレーション名古屋支社とオンライン配信のハイブリッド開催になりますので、ぜひご参加をお待ちしております。
ご応募はこちらから


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