米の遺伝について考えよう
浅見先生から一言:
オクリンクを活用した『学び合い』形式なら、難しい発展問題でも主体的に学び合う生徒が多く見られました。
活用場面・活用背景
遺伝の発展問題へのチャレンジ
「遺伝の規則性と遺伝子」の単元のまとめとして、地元の米の新品種「ひゃくまん穀」を題材に、遺伝のしくみの発展問題を出題しました。これまで単元末の発展問題では入試問題などを扱ってきましたが、地元のお米という身近な題材を課題とし、その考え方をオクリンクにまとめさせました。
How to
実験を行い、掛け合わせのパターンをカードに表す
Scratchで実際に交配実験を行う
教員は,2種の掛け合わせによってできる「ひゃくまん穀」について説明した上で、“「ひゃくまん穀」同士の交配で「ひゃくまん穀」の条件を満たすことができる割合はどれだけか?“という実験課題を提示します。
教員はScratch※で作成した、スペースキーを押すと自動的に交配実験ができるデータを生徒に共有します。
※Scratchは、MITメディア・ラボのライフロング・キンダーガーテン・グループの協力により、Scratch財団が進めているプロジェクトです。https://scratch.mit.edu から自由に入手できます。本事例にて、浅見先生が実際に作成したScratchの実験は、下記からお使いいただけます。
遺伝の実験(ひゃくまん穀)/遺伝の実験(AA - aa)/遺伝の実験(Aa - Aa)/遺伝の実験(Aa - aa)
生徒は2人1組となり、1人は端末上で実験を行い、もう1人はその結果をノートにメモし、およそ何割ほどが「ひゃくまん穀」になるかを検証します。
端末を見ながら実験を行う生徒の様子
オクリンクで説明資料を作成し、提出BOXへ提出
生徒は,実験の結果を踏まえ、“「ひゃくまん穀」同士の交配で「ひゃくまん穀」の条件を満たすことができる割合の比は?“という問いに対し、自分の解答とその考え方を自由な形式でカードにまとめていきます。
答えと考え方を示したカード例
カードが完成した生徒から順に提出BOXに提出します。
教員が「すべての提出物を子どもに公開」をオンにすることで、まだ提出していない生徒も先に出されたカードを参考にしながら課題に取り組み、出来たら提出します。
取り組みの結果
発展問題でも多くの生徒が正解できた
これまで難しい発展問題にはなかなか手が出せない生徒が多かったのですが、実際にScratchを使って実験を行うことで理解が深まり、ほとんどの生徒が正解までたどりつくことができました。
また、提出BOXで一人一人の応用問題への取り組みが一覧で把握できるので、新指導要領の観点である「学びに向かう人間性」の評価にも役立ちました。