生徒の思考の変容と、その見取りの両方を実現するオクリンクプラスの活用

小林先生から一言:
オクリンクプラスの最大の強みは、資料や意見を簡単に共有できる点にあると考えます。教員が作成した資料を共有することで生徒の授業理解が深まり、またクラス全員の考えが活動中にリアルタイムで共有されることで自分だけでは思い至らなかった意見に触れる機会が増え、生徒の思考の深化が促されます。
活用場面・活用背景
日本と欧米列強の不平等条約の改正に反対していたイギリスが、日本と「日英通商航海条約」を結び不平等条約を撤回するまでの国際情勢の変化を学ぶ
幕末の開国に際して、日本は欧米列強と不平等な条約を締結しました。例えば関税自主権を有さず、治外法権(領事裁判権)を認めるなど、主権が制約されていました。明治維新後の日本政府はこれらの条約の改正を各国に求めましたが、当初イギリスは反対して改正を阻止していました。そのイギリスが日本と「日英通商航海条約」を締結して不平等条約を改正した理由を、当時の国際情勢を踏まえて考えます。
How to
「意見の表明」から「思考の整理」までをオクリンクプラス上でワンストップで実現
前時までの学習内容を振り返る穴埋めプリントに取り組ませた後、オクリンクプラスを用いて本時の授業テーマ「不平等条約の改正に反対していたイギリスは、なぜ交渉に応じたのか」を提示した。教員はあらかじめ「みんなのボード」にイギリスが交渉に応じた理由として想定される三つの選択肢を「選択肢集計機能」を使って記したカードを配置し、生徒はその中から自らの考えに最も近いものを選択した。

※授業で使用したカードをベネッセの方で再現したもの

※授業冒頭の選択肢集計の結果をベネッセの方で再現したもの
教員はあらかじめ「みんなのボード」に本時の学習資料を掲示し、それを用いて「日本が不平等条約を結んだ頃の世界」と「日英通商航海条約を結んだ頃の世界」の特徴を比較した。生徒は四人一組程度のグループを作って、資料を参照して気づいたことや疑問に思ったことを相談しながら学習を進めた。
「日本が不平等条約を結んだ頃の世界」と「『日英通商航海条約』を結んだ頃の世界」を比較して、ロシアの南下政策がイギリスにとっても警戒するべきものであったことを確認した。そして、グループごとに「日英通商航海条約」を結んだ頃の日本とイギリスとロシアの関係図を作成した。
各グループがまとめた日本とイギリスとロシアの関係図を確認した後、教員が授業の冒頭で提示したものと同じ、イギリスが交渉に応じた理由として想定される三つの選択肢を「選択肢集計機能」を使って記したカードを改めて送付し、それに対して生徒はこの授業を踏まえてどの理由が適当なのかを選び、その理由をカードに記入した。
取り組みの結果
生徒の授業への参画度が向上
本時の授業の資料はオクリンクプラスで配布しており、その効果として生徒から「オクリンクプラスだと二つの資料を同じ画面で比較ができるし、拡大ができて見やすいし、教科書を開かなくてよいから使いやすい」といった声があがりました。
授業を担当した小林先生からは、オクリンクプラスを使ったことによるメリットとして「他の人の考えが自分の手元のタブレットで確認できることで、なかなか自分の意見を出せなかった生徒でも他の生徒の意見を真似して出せるようになり、授業の参加度が上がった」ことが挙げられました。また、「同じ内容の選択肢集計を授業の冒頭と最後に使うことで本時を通した生徒の思考の変容を可視化できる」ことと、「カードにどんなことを記入したのかを生徒ごとに振り返ることができる」ことで、生徒ごとにどれくらいの理解度があるのかを見取る場面でも役立っているということでした。
