「自分ならできそう」を引き出す!画像活用×集計機能で深める『鳥獣戯画』
『鳥獣戯画』を読む

宮下先生から一言:
本学級では、学習に対して「先生から教えてもらうもの」という受け身の姿勢が強く、「自分にはできない」と自信を持てない児童が少なくありませんでした。また、これまで協働的な学びに触れる機会も少なかったため、いかにハードルを下げて「学習の楽しさ」や「達成感」を味わわせるかが課題でした。 そこで、視覚的に取り組みやすい「オクリンクプラス」を活用することで、「これなら自分にもできそう」という自己効力感を高め、友達の意見に触れながら全員が主体的に参加できる授業を目指しました。
活用場面・活用背景
教科書だけでは遠い古典の世界を、デジタルの力で「自分事」に近づける
「絵巻物」という現代の子供たちにとって馴染みの薄い教材に対し、教科書や図鑑の写真だけでは興味関心を高めることが難しいと感じていました。 そこで、オクリンクプラスで画像や解説リンクを配付し、手元で拡大したり自由に探索したりできる環境を用意しました。ICTの強みである「視覚的な支援」と「操作の容易さ」によって記述への心理的ハードルを下げ、主体的な読み取りへの導入としました。
How to
「みんなのボード」と「キーワード集計」で、個の気づきを広げ、クラス全体の知見へ高める
1 資料の配布と個人の鑑賞
教員は、オクリンクプラスのカードに『鳥獣戯画』の画像データや、詳細が見られるWebリンクを貼り付けて一斉送信する。 児童は、手元の端末で画像を拡大・縮小しながらじっくりと鑑賞し、絵巻物に描かれている動物の表情や動きなど、気になった点を探索する。

2 問いの提示とグループでの共有
教員は「筆者はどこに注目しているか?」「絵巻物の特徴とは?」という問いを書いたカードを追加で送る。 児童は、グループ内で気づいた特徴を話し合い、その内容をカードにまとめて「みんなのボード」へ提出する。

3 「キーワード集計」による傾向の分析と全体共有
教員は、児童から「みんなのボード」に出された意見に対し、「キーワード集計」機能を使用する。 クラス全体でどのような言葉や特徴が多く出されているかを瞬時に可視化・分析し、その結果を提示する。自分たちの言葉が授業をつくっていることを実感させながら、単元のめあてである「絵巻物の特徴」について理解を深める。

取り組みの結果
「わかった!」の達成感が全員に。孤立を防ぎ、主体的な学びのサイクルが生まれた
以前は「どうせ分からない」と止まってしまうことがあった児童も、オクリンクプラスのシンプルな操作性と、友達の意見が見える「みんなのボード」のおかげで、手が止まることなく課題に取り組むことができました。 特に効果を感じたのは「自己効力感」の高まりです。「自分ならできそう」という感覚を持てたことで、全員が時間内に課題を解決し、達成感を味わうことができました。また、友達のカードを参照することで「考えがまとまらなくても孤立しない」環境ができ、結果として座学形式の授業以上に生き生きと楽しんで学ぶ姿が見られました。 「キーワード集計」でみんなの意見をつなぐことで、個別の学びがクラス全体の学びに昇華される手応えを感じています。