チーフICTサポータコラム

「答えを出す」から「考えを伝える」へ
全国学力調査の結果から見えるICT活用の可能性

ICT支援員の皆様

このたびの「令和8年熊本地震」により被害を受けられました皆様に、心よりお見舞い申し上げます。被災地の皆様の安全と、一日も早い復旧・復興をお祈り申し上げます。

もう少しすると夏休みが明けますが、各学校では新学期の準備や授業の打ち合わせ、機器のメンテナンス、先生向けの研修会などが多い時期の活動かと思います。

今回はICT支援員から先生方へご紹介したい話題をお届けします。

全国学力調査の結果から見えるICT活用の可能性

2026年度全国学力・学習状況調査の結果が公表されました。毎年4月に小学校6年生と中学生3年生を対象とした調査です。学校の先生方と自治体内や学校の状況などお話ししているICT支援員はいらっしゃいますでしょうか。
全国学力・学習状況調査は様々な観点でお話しされると思いますが、今回は算数・数学について触れてみたいと思います。

今回の全体の分析から算数・数学では、図形や割合に関する課題に加え、「自分の考えを説明する力」に課題が見られました。
特に記述式問題では、選択式や短答式に比べて正答率が低く、中学校数学では記述式問題の平均正答率が39.6%にとどまっています。また、問題によっては無解答率が39.0%に達するものもあり、「わからないから書けない」だけではない実態が浮かび上がっています。

実際には、考え方の途中までは理解していても、それを式や言葉で表現することに苦手意識を持つ児童生徒は少なくありません。全国学力調査でも、単純な計算や知識を問う問題よりも、複数の情報を関連付けて考え、その理由や根拠を説明する問題で正答率が下がる傾向が見られました。

ここで注目したいのがICTの活用です。
これまでの授業では、「ノートに書いて先生に提出する」という活動が多いところもあると思います。しかし、一人一台のタブレット端末の環境では、考えを表現する方法が広がっています。
例えば、
• 端末で考えを写真に撮って共有する
• 図形への書き込みを画面上で行う
• 音声で考え方を説明する
• クラス全体で解法を比較する
• 友達の考えにコメントを返す
といった活動が可能です。
特に数学では、「答えが合っているか」だけではなく、「なぜそう考えたのか」を可視化することが重要です。ICTはその過程を残し、共有し、振り返るための有効なツールになります。ICT支援員の立場から見ると、今回の調査結果は「アプリの操作支援」から一歩進んだ役割を考える機会とも言えます。記述力とICTは相性が悪いように思われがちですが、使い方によっては限られた授業の時間を有効に使えるということをぜひ、先生と一緒に考えたいですね。

少し前置きが長くなりましたが、今回メインで紹介したいのが、ミライシードのドリルパークで活用できる「全国学力調査の振り返りシート」です。ベネッセでは、全国学力・学習状況調査の問題とドリルパークの関連単元を対応付けた振り返りシートを公開しており、夏休みの復習や家庭学習に活用することを提案しています。

振り返りシートとは
振り返りシートは、全国学力調査の問題ごとに、
• どの単元の内容だったのか
• ドリルパークのどの問題で復習できるのか
• 関連するまとめ問題は何か
を整理した資料です。児童生徒は、間違えた問題や不安が残る問題を確認しながら、自分に必要な復習内容を選んで学習できます。

ダウンロードはこちら

●小学校
【全国学調の振り返りシート】学校図書_小学校(算数)
【全国学調の振り返りシート】教育出版_小学校(算数)
【全国学調の振り返りシート】啓林館_小学校(算数)
【全国学調の振り返りシート】大日本図書_小学校(算数)
【全国学調の振り返りシート】東京書籍_小学校(算数)
【全国学調の振り返りシート】日本文教出版_小学校(算数)

●中学校
【全国学調の振り返りシート】中学校(数学)

活用のイメージ
 STEP 0 全国学力調査の結果や調査問題をもとに、振り返りたい問題を確認します。
 STEP 1 振り返りシートで、関連するドリルパークの単元を確認します。
 STEP 2 児童・生徒が、まとめ問題やおすすめ問題に取り組みます。

例:


ICT支援員が知っておきたいポイント

このシートの魅力は、児童生徒自身が学習課題を見つけられることです。
例えば、
• 割合の問題を間違えた児童
• 図形の性質を説明する問題でつまずいた生徒
• 式は作れたが理由を書けなかった児童生徒
自分で関連単元を選び、復習に取り組むことができます。

全国学力調査の結果を次の学びへつなげるICT活用

全国学力調査の結果を見て終わりにするのではなく、振り返りシートを活用して次の学習へつなげる。その環境づくりを支援することも、ICT支援員の重要な役割ではないでしょうか。
2学期に向けて、小学校6年生の先生、中学校の数学の先生との会話の中でぜひ一度、この「振り返りシート」を話題にしてみてください。子どもたちの学び直しを支える新たな一歩につながるかもしれません。

それではまた次回のコラムもお楽しみに。

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