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いっしょに伸ばそう!ミライの芽/第9回 行事を通じた子どもたちの成長の見取り

9月も後半。
2学期初めの子どもたちの様子はいかがでしたでしょうか? 

夏休みを振り返りながら、本格的に学習を進め始めたら、すぐ行事の準備で忙しいという学校も多いことだと思います。 

この3年は、コロナ禍で行事が短縮に次ぐ短縮。 
今年から4年ぶりに本格実施する学校も多いのではないでしょうか? 

しかし、すべてを戻す必要はありません。 
地域性と学校の先生方みんなで話し合って、よりよい行事にしてもらえたらと祈っております。 

改めまして、なんで行事をするのでしょうか? 

「行事で子どもは成長する」という言葉があります。私もその通りであると思います。 
それは、当日に向かって準備したという過程が、子どもたち一人ひとりにとっての財産になっているからだと思います。 

「頑張れ」って言っていませんか?

そこで大事になってくるのは「頑張れ」という言葉です。 

令和の学校の中でも「気合い、根性、我慢、努力」というものが残っています。 
もちろん、すべて悪いとは思いません。 
これらの経験によって、子どもたちが成長することは間違いありません。 

しかし時は令和です。 
これだけでは子どもたちはついてきませんし、教師であるあなたがしていることを、パワハラととらえる子どもや親がいてもおかしくありません。 

「頑張れ」と言われても、すでに頑張っている。 
根性論ではなく、大人になってからでも使える科学的手法で取り組みたいものです。 

例えば私は教員時代、運動会や学芸会、音楽発表会などでは、見本となる動画を子どもたちの端末に送っていました。
家でもその映像を見ながら学習することができ、学校での出来事が家庭でも話題になり大変好評でした。 

家で動画を撮って、「オクリンク」で送るのを宿題にすることもできますし、「ムーブノート」で子どもたちがお互いの成果物を見合い、コメントを送る活動もよいと思います。 

一人一台端末が整った後の行事のやり方は、その前と変化する必要があります。 
保護者の期待も、まだまだ古いものがあります。 
保護者の期待ばかりに応えず、令和の○○学校は、平成の○○学校とは違う新しい行事をつくります!と提案することもできるかもしれません。 

今までの行事の形に縛られず、でも従来通りの達成感を味わわせられる行事のあり方を、デジタルと絡めながら考えていきたいものです。 

※デジタルを使ったこんな行事をしたよという実践があれば、いつでもご連絡ください。直接お話を伺わせていただきます!

【執筆者プロフィール】

庄子寛之
元・東京都公立小学校 指導教諭
現・ベネッセ教育総合研究所 教育イノベーションセンター 研究員

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