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いっしょに伸ばそう!ミライの芽/第8回 大忙しの2学期を乗り越えるコツ

2学期が始まりましたね。
子どもたちの様子はいかがですか?
2学期のスタートはゆっくり始められましたか?
子どもたちが夏休みにしたことを把握していますか?
先生であるあなたがしたことは話しましたか?

まだ間に合います。
興味をもって見てあげてくださいね。

あなたの表情はどうですか?
仕事が多すぎて表情が暗くなっていませんか?

負のエネルギーには関心をもたず、
あなたが誰からも影響を受けず笑顔でいる。
とても大切な、よい教師の技術だと思います。

さて、行事などに忙しい2学期。
二期制のところは、そろそろ評価の時期という学校もあるかもしれません。 

そんな忙しい時に大切なことは
「あきらめる」ことと「感謝する」こと。

人間はそんなにたくさんできないんです。
どの授業も完璧な準備なんてできない。
だからこそ、多くの授業の準備はあきらめてください。

その代わり、自分が決めたことはやり切ること。
得意な教科の事前準備。
毎回やろうとしていたこと(学級通信など)。 
なにか一つやりきることが、子どもたちの心に必ず届きます。

私が教員の時にあきらめていたことは、観察カードや各単元後の赤ペンでのコメント入れ。
全員にコメントを入れていると、定時に仕事を終えることができません。
とはいえ、全員に1行のコメントを入れても、子どもたち一人ひとりには響かない。
 
そりゃそうですよね。
担任からしてみたら40行の文を書きましたが、
子どもたち一人ひとりは1行「こんなところまでよくみてすごい!」しか書かれていないんですから。
丁寧な宿題チェックなどもあきらめていました。
 
これは私があきらめたことをあきらめなさいって言っているのではありません。
先生方によって、あきらめるところは違うと思います。
何をあきらめて何をやりますか?

そして感謝すること。
全部はできない。
そんな時、影で助けてくれている同僚や子どもがいます。
その助けてくれた人が誰なのか、忘れないでおきましょう。 

一人で仕事を抱え込まずに、できないことや苦手なことを自己開示してみましょう。
ときには周囲を頼ることも必要です。
お互いにすごいところを認め合い、伝え合い、ともに職員室を作る。

やってもらったときに「ありがとうございます」のひと言を。
子どもなら、授業の初めなどに紹介してあげるのもよいですね。

あきらめて、頼って、感謝する。

あなたの心の状態を何よりも大切にして
今月も頑張っていきましょう。

9月、10月と3連休が続くため、
これからの年度後半は、時間が過ぎるのが特に早く感じそうです。
とはいえまだまだ暑いですから、まずは体調に気をつけてくださいね。
応援しています!

【執筆者プロフィール】

庄子寛之
元・東京都公立小学校 指導教諭
現・ベネッセ教育総合研究所 教育イノベーションセンター 研究員

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