いっしょに伸ばそう!ミライの芽/第13回 子どもたちの活動・作品を蓄積するよさ
11月も後半。
いよいよ成績を付けなければいけないとそわそわしている人、真っ最中の人もいることと思います。
計画を立ててコツコツ始めれば、余裕をもって終えることができる…と思いながら日々の忙しさのために後回しになり、締め切り直前に徹夜…なんてこともあるのではないかと思います。
私からのアドバイスは、「ICT、ミライシードに蓄積された子どもたちのカードや作品を、成績づけや振り返りにもっと使おう」というものです。
みなさんは2学期にミライシードをどれくらい使われましたか?
あまり使われていないという方でも、使ったすべての授業の子どもたちのデータは、教師用端末から見ることができます。
「所見欄に書くことがなかなか思いつかない」
「なにを中心に書けばいいかわからない」
そんな時はミライシードの時間割や、「カルテ」が導入されているエリアの先生は「カルテ」を開いてみましょう。子どもたちの活動の様子や作品を一覧で見ることができます。
「たくさんありすぎて見るのに時間がかかる」という方は、その子が特に頑張っていた教科、つまり通知表に書きたい教科にしぼってみるのもよいでしょう。
「夏休み明けと比べて、意見がしっかり書けるようになっているな」
「調べ学習のまとめを、色や線で工夫できているな」
「たくさんのアイデアをカードに出してくれていたのか」
など、子どもたちの成長や変化を多面的に捉えることができます。
成績づけだけではなく、ぜひ保護者会や面談でもミライシードに保存されているカードを見せてあげてください。
子どもたちが学校でどんなふうに学んでいるか、保護者の方はとても知りたがっています。
端末からカードを見せることで、子どもたちの様子、息づかいをリアルに感じていただけるはずです。
「ミライシードをあまり使っていなくて、使えそうなデータがない!」という先生。
大丈夫です。今日から始めることだってできます。
大事なことは毎日コツコツ使うこと。
「ファンサイト」に掲載されているようなすばらしい使い方でなくて結構です。
白紙のカードを送って、そこに授業の感想を書いてもらうだけでも大丈夫。それを毎時間続けましょう。
体育などは動画で動きをとっておくと、成長がより具体的にわかります。
この習慣は、3学期にも、そして次年度以降も生きてくるはずです。
あと1か月足らずで冬休み。
今はまだ休みのことなんて考えられないという方もいらっしゃるかもしれませんが、必ず冬休み、そして新しい年はやってきます。
もうひとふんばり。がんばりましょう。応援しています。
そうそう。
冬休みは福岡にぜひお越しください。
12月26日、福岡にて「未来の教育を考える会」を開催します。イベント参加は無料。たくさんの方にお会いできるのを楽しみにしています!
お申し込みはこちらから!
https://view-next.benesse.jp/innovation/page/article17840/
【執筆者プロフィール】
庄子寛之
元・東京都公立小学校 指導教諭
現・ベネッセ教育総合研究所 教育イノベーションセンター 研究員