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その他

【11/1(金)開催】全校で自由進度学習!マイプラン学習実現の道
~第4回(Season6)北陸エリアミーティング実施レポート~

今年度4回目の北陸エリアコミュニティが11月1日(金)に開催されました!
今回は全校で自由進度学習「マイプラン学習」に取り組まれている加賀市立庄小学校の野田美由紀校長先生をお招きし、総勢101名の先生方からお申し込みを頂きました。大盛況となった本イベントについてご紹介いたします。

【イベントレポート】
野田先生から、庄小学校全校でお取り組みをされている単元内自由進度学習の推進事例、「マイプラン学習」についてご発表いただきました。
■加賀市と庄小学校の取り組み
「BE THE PLAYER ~自分で考え 動く 生み出す そして 社会を変える~」
これは、加賀市全体がめざす学校教育ビジョンです。
加賀市のビジョンに則り、庄小学校としてどのように授業を変えていったかというところから、お話は始まりました。
これまでの学校の課題として、「従来型の授業からの脱却」「児童の多様化」「研究授業の準備の負荷増大」「主体的な学びの実現」という点があり、その課題を解決 すべく、野田先生が大事に先生方に伝えてきたことは、「どう教えるか」→「児童がどのように学ぶか」へ意識を転換していくということでした。
特に先生同士・先生と児童、児童同士の対話を大切にし、授業を行う先生方とはしっかりと授業づくりの目線合わせをし、先生は児童にも丁寧なガイダンスを行っていたところが非常に印象的でした。



■庄小学校のマイプラン学習とは…
庄小学校では一斉型の授業とマイプラン学習をバランスよく使い分けており、 今回のエリアコミュニティでは、 庄小で取り組むマイプラン学習の特徴についてもお話しいただきました。
① 2教科組み合わせ:一人一人の進度がばらつくので比べられない、自己調整力を働かせやすい
② 全学級にて実施:学校全体を学びの場へ、算数の図形領域にそろえて系統的に学ぶ、他学年の教材と共用
③ デジタルとリアルのベストミックス:自分に合った学び方で進める
④ 各教科の資質・能力と身に着けることを重視:誰一人取り残さないための深い教材研究と児童理解



この取り組みを確かなものにするために、授業をつくる前提として先生方に大切にしてもらっている観点についてもご紹介をいただきました。

1. 児童が自分の興味・関心や能力・特性に応じて自ら教材・方法・ペース等を選択できる学習を実現すること
2. 学習者自身が主体的に学習を調整する力を育むこと
3. 学習者自身が自分に合った学習方法、自分の得意な学び方が分かること
4. 各教科の資質・能力を誰一人取り残さずに確実に身に付ける
5. 振り返りの重視(どのような学び方をして今日の学びを得ることができるか)
  └自分の得意な学び方、困ったときの動き方など自分の成長に気づく



野田先生のマイプラン学習ひいては、自由進度学習を取り組むうえで大切になってくることが、児童自身が自らで計画をたてて、自分のペースで学んでいくことです。同じ学級の児童や異学年と意見を深め交流しながら、どんな場所にいても、自分の学習を振りながら、次の学習につなげていく点で非常にオクリンクプラスとの親和性の高い学習法であると感じるご発表でした。



庄小学校では1年生からICTを積極的に活用されており、オクリンクプラスなどを用いて「マイプラン学習」を進められています。校内のどの場所で子どもたちが学んでいても、その様子が教員のタブレット上で把握できるため、手が止まっている子、つまずいている子を逃さず指導することができるそうです。庄小学校では1年生からICTを積極的に活用されており、オクリンクプラスなどを用いて「マイプラン学習」を進められています。校内のどの場所で子どもたちが学んでいても、その様子が教員のタブレット上で把握できるため、手が止まっている子、つまずいている子を逃さず指導することができるそうです。

■児童と先生方の変化
(児童の変化)
・令和6年度の全国学力調査にてマイプラン学習導入前と比較し、以前は県平均未満であった正答率が県平均以上にあがったというデータや、児童たちに独自に調査した意識調査(SCTN調査)では、約9割の児童が自ら主体的に学習に取り組めているという回答結果を得られています。
(教員の変化)
・進化を楽しむ先生方の集団へ
→やりたい授業の実践が働き甲斐に繋がる
また、先生方が日々「これは児童のどんな力を育もうとしているのか」と問いかけるように  


■管理職として大切にしてきたこと
そうはいっても、一朝一夕には全校で実施することは難しかったといいます。
最後に、先生方がその中で野田先生が意識して取り組んできたことについてご紹介をいただきました。
・空間づくり
・時間づくり:年度途中でも日課を変更
・伴走者になる:先生を1人にしない、ICT支援員なども巻き込んでみんなでつくる
・お金づくり:先生方の願いをできる限り早くかなえる



最後に野田先生から今後の展望についてもお話しいただきました。
特に印象的だったのは誰一人取り残さない学習から、一人ひとりの個性を伸ばす教育を目指していくというお話です。様々な人を巻き込みながら、更に自立した学習者を一人でも多く、輩出していこうという力強いご発信に今後が非常に楽しみとなる内容となりました。



現在非常に注目度が高まっている加賀市の自由進度学習についてお話しいただき、参加者からも質問が止まらない大盛況の時間となりました。 次回は1月にオンラインにて開催の予定ですので、ご参加をお待ちしております!

■今後のスケジュール

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